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あなたとHTB


このページは平成24年6月17日放送分から引用しています。

タイトル

オープニング

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札幌は部分日食に

大野恵アナ

5月21日。世紀の天体ショー、金環日食。札幌では午前8時前に太陽がおよそ8割欠ける、部分日食が観測されました。歴史的瞬間を目に焼き付けようと、札幌市中央区の札幌市天文台には、およそ600人が集まり、無料で貸し出された専用のメガネ等を通して空を見上げました。

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金環日食の翌日、東京都墨田区押上に東京スカイツリーが開業しました。高さは634mと電波塔としては世界一です。周辺の商業施設、東京ソラマチにある三省堂東京ソラマチ店に、常時40種類を揃える、道外では初めてとなるonちゃんグッズの常設店もオープンしました。

遠藤雅也アナ

おはようございます。「あなたとHTB」の時間です。
「あなたとHTB」は、視聴者の皆様とともに
よりよい番組作りや放送の在り方を目指すための番組です。

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大野・遠藤両アナ

大野アナ

冒頭にご紹介しましたのは、先月21日のお昼のニュースで放送しました、世紀の天体ショー、「金環日食」です。札幌は80%が欠けるという部分日食となりました。国内では25年ぶりとなる金環日食ですが、今回のような日本列島の広範囲で観測されるのは平安時代の1080年以来、実に932年ぶり。専用の眼鏡を持って空を見上げた方も多かったのではないでしょうか。北海道では、2030年6月1日に金環日食が観測されるそうですよ。

遠藤アナ

その頃まで、現役アナウンサーでいたいものです。もう一つの映像は、先月22日に開業した東京スカイツリーですが、確か、大野さんは取材に行ったのですね。

大野アナ

日本だけではなく、海外を含めて3,000もの取材クルーが殺到しました。押上と言えば、江戸情緒の残るエリアですが、そこにそびえるスカイツリー。東京というよりも、アジアの新しい観光名所になりそうです。

遠藤アナ

それではきょうの「あなたとHTB」。最初は、4月の放送番組審議会で審議いたしました、テレメンタリー2012“3.11を忘れない22”「ココロのトケイ~帰らぬ妻 残された夫 教師として~」についてです

大野アナ

この番組は、東日本大震災の記憶を風化させないようにと、テレビ朝日系列のドキュメンタリー枠「テレメンタリー」が、 “3.11を忘れない”という統一テーマで、作り続けているものです。これまでに23本のドキュメンタリーを制作、放送してまいりましたが、「ココロのトケイ」はその22作目のドキュメンタリー作品となります。

遠藤アナ

「ココロのトケイ」の主人公は岩手県立大船渡高校定時制の教師、小野寺浩詩(おのでらひろし)さんです。浩詩さんの妻で、高田高校教師で、水泳部の顧問だった素子(もとこ)さんは、震災の際、一旦避難したものの、海岸近くのプールで練習していた水泳部の生徒たちを助けに向かい、津波に呑まれました。今もなお3000人を超す行方不明者のお一人です。

大野アナ

それでは、放送番組審議会の委員の方々の意見を紹介します。

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テレメンタリー2012「ココロのトケイ」

大野アナ

◇小野寺先生の言葉、「仮に、500年前からきっちりと震災が受け継がれていたなら、あそこに町は作っていない。 防波堤や防潮堤ももっと工夫できた…」という言葉は重い。未曾有の大震災を絶対に忘れない、忘れてはならないと固く心に誓った。

◇素子先生や浩詩先生の人となりなど、一切の説明を削ぎ落とし、浩詩先生の表情と言葉、行動にフォーカスした内容に圧倒された。愛する妻をたった1年で失った夫の胸中、心境の変化が時の流れとともにしっかりと描かれていた。そんなに無理をしないで…と思わず声を掛けたくなった。

◇悲しみをこらえて生徒に接する小野寺先生を、女子生徒が「痛い」と評していた。そう言われて、「そう、痛いんだ」と改めて気づくシーンが印象的だった。ラストの「教師だって人間だ。踏み出せない時は止まってもいい。後退はしてほしくない」と生徒たちに向かって言う姿にリンクしていた。すべての場面に意味があり、有機的に繋がっていた。見事な構成力に感服した。

◇浩詩先生が素子先生の生徒に、交換日記を手渡す場面が印象的だった。 薄暗い廊下で、生徒と同じ目線で、小さな声で、妻が残した大切なものを渡すシーン。小野寺さんの普段の姿が垣間見え、臨場感に溢れていて胸に迫るものがあった。

◇教師という職業と個人のバランスの難しさを痛感した。悲しみをこらえ、自分を鼓舞して教壇に立ち続ける小野寺先生の姿。教えるだけが教師ではない。人の痛みを想像し、悲しみに寄り添うことも教育であると思った。

◇教育功労者表彰の会で素子先生の遺影が用意されていて、小野寺さんが戸惑うシーン。小野寺先生の手元にただ一つ残ったお弁当箱のエピソードなど胸を打たれるシーンが多い。教壇をステージに見立て、悲しみを心に押し込んで自分を鼓舞する姿から、精神的に目いっぱいな様子が伝わってきた。

◇震災で全てを失った極限的な状況であっても、いつも通りに教えなければならない。時に折れそうな心を奮い立たせ、葛藤し、やがてもとの自分を取戻し未来に向き合おうとする。小野寺先生の不器用さや人間くささに心を打たれた。

◇人はどんなに辛い現実も受け止め、人生を生きていかなければならない。最愛の妻を失い、もがき苦しむ心模様、被災した生徒たちへの思いやり。ありのままで生きることの大切さを小野寺先生と番組が教えてくれた。深く描かれた秀逸なドキュメンタリーだと思う。

改善点としては、
◆小野寺先生に負担をかけたくないという配慮かもしれないが、取材が教育現場に限られていた。先生の本音が見えてこず、 取材者と取材対象者の密着度が薄い感じも受けた。もう少し踏み込んで、時間がいくら経っても癒されることのない深い喪失感や、教師としての葛藤を取材して欲しかった。

◆ラストの「ココロのトケイがちょっとだけ動き出した」というナレーションに違和感があった。小野寺先生の悲しみは1年経っても癒されていない、ココロのトケイは進んでいないのではないかと思う。

◆生徒たちと小野寺先生が同じ被災者として、何か通じ合うものが生まれたのかどうなのか、映像から読み取ることは難しかった。

また、今後の要望として、
被災者の多くは、今を生きるのに精一杯で、悲しんでいる暇などないというのが実情だろう。決して心の傷が癒えたわけではないと思う。今後も、さまざまな角度から、東日本大震災を風化させないために、 番組を発信し続けてほしいというご意見。

遠藤アナ

また、テレメンタリーで、このように系列を挙げて“3.11を忘れない”、風化させないという試みは大変意義深いと思う。これからも、息長く被災地に生きる人々の姿を伝え続けて欲しい。
という意見を頂きました。今後の震災取材や番組作りの参考にさせて頂きます。

遠藤アナ

次は、4月の放送番組審議会で審議された、HTBノンフィクション「夢を正夢に~北海道日本ハム監督・栗山英樹~」についてです。

大野アナ

プロ野球選手としてのキャリアも短く、コーチ経験もないまま、スポーツキャスターから転身し、日本でたった12人しかいないプロ野球の監督となった、北海道日本ハムファイターズの栗山英樹(くりやまひでき)さん。「魔術師」「知将」と呼ばれた、昭和の名監督、三原脩(みはらおさむ)さんへの憧れと尊敬をこめて選んだ背番号は「80」です。昨年秋の千葉県でのキャンプから開幕戦までを密着取材したドキュメンタリーです。

遠藤アナ

それでは、放送番組審議会の委員の方々の意見を紹介します。

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HTBノンフィクション「夢を正夢に~北海道日本ハム監督・栗山英樹~」

大野アナ

◇栗山監督の魅力的な人柄に加え、構成力の高さ、適材適所のBGM等に引き付けられ、集中して最後まで見ることができた。

◇人間として、リーダーとして、管理職として、さまざま苦悩と重圧をかかえた監督像が鮮やかに描かれていた。

◇放送日が開幕戦翌日というグッドタイミング。野球に対する栗山監督の情熱が全編から満ち溢れていた。「生かすところを生かさなければチームが沈む…決めたら自分とチームを信じる」という監督の言葉に共感した。

◇番組を見て、栗山監督のファンになった。シーンごとの音楽、落ち着いたナレーション。過不足のない字幕テロップなど、視覚と聴覚に優しく訴えかける内容に好感を持った。

◇栗山監督は、選手に向けてやるべきことと、対外的に伝えるべきことがきっちりと峻別できていた。また、解説者としての長い経験からメディアを熟知している様子が伝わってきた。

◇プロ野球で指導経験のない「異色の指揮官」が監督に決まり、キャンプ、オープン戦を経て開幕戦に勝利する。それまでの5か月の動きをストーリー性充分のドラマとして楽しむことができた。

◇開幕投手の重圧をはねのけ、プロ入り初完投勝利を飾った斎藤佑樹(さいとうゆうき)投手を見守る表情が印象的。カメラがさまざまなシーンで、栗山監督の表情を的確にとらえていた。

◇引退後、野球解説者、スポーツキャスターとして勉強を積み重ねてきたのだろう。広い視野でアスリートに接し、丁寧に取材し、人の心の機微に触れてきた。優れたアスリートたちの理論に耳を傾けてきたことが、監督としてプラスに働いているのだと思う。

改善点としては、
◆栗山監督が、ニュースキャスター時代に収集した資料の一端に触れてほしかった。異色の指揮官、と呼ばれる栗山さんの野球哲学が、少しは垣間見ることが出来たのではないか。

◆ユニフォームを脱いで20年以上も経つスポーツキャスターが、なぜ監督に選ばれたのか。球団なのか、誰がどう判断したのか、大変興味がありぜひ知りたかった。

◆斎藤佑樹投手を開幕戦に起用する、プラスαの大きさ、可能性を感じたという理由をもう少し明確に知りたかった。

また、今後も栗山監督にフィーチャーした番組を期待したい、という要望を頂きました。番組制作の参考にさせていただきます。

遠藤アナ

さて、HTBの本社玄関がリニューアルオープンしました。

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遠藤アナ

6月11日(月)にリニューアルオープンとなったHTB本社玄関。年間のべ2万5千人を超えるお客様がいらっしゃるスペースに、より一層親しみを感じて頂きたいと全面的にデザインを一新しました。照明をLED化してよりエコに、またインターネットが使えるように無線WiFiを導入。onちゃんグッズや番組グッズの販売方法もより分かり易くなり、これまでの喫茶は「カフェ」として新たにお目見えしています。

大野アナ

これはカフェで使われているonちゃんトレイです。木のぬくもりがとても素敵ですね。家具デザイナーの伊藤千織(いとうちおり)さんが手がけたものです。

遠藤アナ

8月の「あなたとHTB」では、HTBノンフィクション「国の責任を問うということ~由仁町C型肝炎訴訟の行方~」他、2番組に対する放送番組審議会委員の皆さんの意見、感想をご紹介いたします。

大野アナ

「あなたとHTB」、次回の放送は8月19日日曜日の午前5時30分からとなります。

遠藤アナ

では今日はこの辺で失礼します。

過去の放送より