番組向上への取組

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あなたとHTB

このページは平成26年12月21日放送分から引用しています。

タイトル

オープニング

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ミュンヘン・クリスマス市点灯式

森さやかアナ

札幌・大通公園に登場した光のクリスマスツリー。
札幌市とドイツ・ミュンヘン市との姉妹都市提携30周年を
記念して2002年に始まった「ミュンヘン・クリスマス市」は
今年で13回目。冬空の下、札幌の夜を彩っています。

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森・遠藤両アナ

遠藤雅也アナ

おはようございます。「あなたとHTB」の時間です。
「あなたとHTB」は、視聴者の皆様とともに
よりよい番組作りや放送の在り方を目指すための番組です。
きょうの「あなたとHTB」、最初はHTBから視聴者の皆さまへのご報告です。

森アナ

冒頭にご覧いただきましたのは、11月28日の「イチオシ!」で放送したミュンヘン・クリスマス市のオープニング・セレモニーの様子です。
札幌にクリスマスシーズンの到来を告げるお祭として、すっかり定着しましたね。今年はメーン会場の大通公園2丁目に加えて、札幌駅前通地下歩行空間でも様々なイベントが開催されています。

遠藤アナ

ミュンヘン・クリスマス市は、24日まで開催されています。
きょうの「あなたとHTB」、最初は10月17日の第468回放送番組審議会で審議いたしましたHTBノンフィクション「対岸の原発 函館市はなぜ国を訴えたのか」についてです。

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HTBノンフィクション「対岸の原発 函館市はなぜ国を訴えたのか」

森アナ

この番組は、青森県大間町に建設中の大間原発を巡って、津軽海峡を挟んで対岸にある函館市が、今年4月、事業者であるJパワーと国を相手取って原発建設差し止めを求める訴訟を東京地裁に起こした問題を追ったドキュメンタリーです。函館市の一部は原発事故に備えた避難計画が義務付けられる30キロ圏にあり、工藤寿樹市長は、「大間原発で過酷事故が起これば、函館市民27万人の緊急避難は不可能で、市が壊滅する可能性も予想される」として、自治体が原告となる初の原発差し止め訴訟に踏み切りました。

遠藤アナ

それでは、放送番組審議会の委員の方々の意見を紹介します。

森アナ

◇3.11を思い出させる重いテーマだった。函館市が対岸の大間原発で事故が起これば、消滅する可能性があること知って暗澹とした気持ちになった。

◇函館市が訴訟を起こしたことは、原発設置の方針が覆されることがなくても、国の原発の安全対策強化につながるのであれば、無駄ではないと思えた。

◇東日本大震災から4年近くが過ぎ、日々の忙しさのなかで少しづつ風化している中で、あらためて原発問題という大きなテーマを認識するきっかけとなった。

◇よい意味での緊張感を強いられた力作だ。函館市が原告となった大間原発差し止め訴訟を主軸に、大飯原発の運転差し止めを求めた福井地裁の判決。また川内原発をめぐる原子力規制委員会の決定などの動きも紹介し、国内の原発をめぐる現状がわかりやすく理解できる構成になっていた。

◇2005年当時の公開ヒアリングの映像などを使って、漁業補償金や原発マネーによるインフラ整備についても丁寧に説明している。また原発事故が起きた際の函館市内の国道の渋滞予想は、何気ないイメージ図だが考えさせられるものだった。

◇環境総合研究所が示した地図の、大間原発からまっすぐに北へ伸びる放射能の赤い帯に衝撃と驚きを感じた。函館市から見た大間原発の近さと事故の際の放射能の広がりがひとめでわかる映像の力に圧倒された。

◇工藤函館市長の必死の訴えに「自治体に生命は無く、存立を維持する権利はない」「そもそも裁判を起こす資格はない」と答えた国の非情な反応に怒りが込み上げてきた。函館市が直面している問題を、北海道全体の問題として注視していかなければという強い気持ちがわいてきた。

遠藤アナ

◇東日本大震災の翌月に入社した古川ディレクターが「函館は大間にとって地元ですか?」と投げかけた質問が全てを語っていた。視聴者として一番聞いてほしい言葉だったし、制作者の思いを感じるとても丁寧な取材だった。

◇函館市が国を訴えたことは、地方分権を進めるにあたって国が自治体をどれほど尊重し、権限を譲るかにつながっていると考える。番組の中に、国と自治体の関係性を示唆するポイントが多く含まれていた。

◇大変重いテーマに真正面から取り組み、非常に密度の濃い番組を完成させた制作スタッフに敬意を表したい。冒頭で工藤市長のインタビューを紹介して、訴訟提起に至った市長の考え方の道筋が理解できた。
◇30分番組の中に盛り込まれた情報も豊富で、わかりやすく描かれていた。サブタイトルにある「函館市はなぜ国を訴えたのか」を伝える優れたドキュメンタリーだった。

一方、改善点・疑問点として

●原発と周辺自治体の関係性について、工藤市長は「原発から30キロ圏内の自治体は防災計画策定だけが義務づけられている」と述べている。この問題提起の核心である、「原発の建設や稼働について事前同意を求められるのは10キロ圏内の自治体だけ」という説明も必要だった。

●青森県大間町で原発建設が決まってから地元でどのような議論になったのかについても掘り下げた上で、函館市による訴訟によってどのような波紋が大間町の住民に起きたのかを追求して欲しかった。

●函館市と対岸の青森県大間町。その両眼から迫る見方があってもよかった。両岸の声や考えが交わるところはあるのか、それともあくまでも平行線なのか。番組から読み取ることができなかった。

森アナ

また、今後の要望として、

大学院で原子力施設をつくるための地元自治体との交渉について研究したという古川ディレクターが、これからも原発やエネルギー問題をライフワークとして取り組むことを期待している。

この裁判の経過を丁寧に描く続編があれば、道民にとっては対岸の問題ではないという警鐘を鳴らし続けることが出来るのではないか。

というご意見を頂きました。委員の皆さんから頂いたご意見は、今後の番組作りの参考にさせて頂きます。ありがとうございました。

遠藤アナ

次に、11月27日の第469回放送番組審議会で審議いたしましたテレメンタリー2014「帰れぬ故郷~70年、サハリンで引きずる戦後~」についてです。

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テレメンタリー2014「帰れぬ故郷~70年、サハリンで引きずる戦後~」

森アナ

第二次大戦後、当時のソビエトに侵攻・占領された旧南樺太。暮らしていたおよそ40万人の在留邦人の多くは日本に引き揚げましたが、さまざまな事情で戦後70年経とうとしている今も帰国できないままとなっている、「サハリン残留日本人」の問題を追ったドキュメンタリーです。

遠藤アナ

それでは、放送番組審議会の委員の方々の意見を紹介します。

森アナ

◇88歳という高齢の根本ミヨさんの孤独な生活と、一時帰国に際して大きく揺れ動く気持ちが痛いほど画面から伝わってきた。苛酷な運命をたどった人間の生々しい表情が余すところなく描き出されていて、迫真のドキュメンタリーだった。

◇一時帰国での会食中に、根本さんが「日本に永住帰国したい」という、これまで抑えていた強い思いを吐露する場面。戦後、永住帰国を望みながら果たせなかった多くの方々を思い涙がこみ上げてきた。

◇現代の平和な暮らしは、戦争に翻弄され故郷に帰りたくても帰れない日本人の方々の存在を忘れがちだ。番組を見て、戦争はまだ終わっていないのだとあらためて強く感じた。

◇抗い難い歴史の大きな流れに翻弄される人間の運命を通して、戦争の理不尽さと罪深さを問う見る者にいろいろと考えさせる良い番組だった。

◇最も考えさせられたのは、人にとって故郷とは何なのかということ。故郷とは何だろうか。母国を意味するのか、本当に生まれた故郷なのか。それとも心の故郷なのか。番組を見て、故郷に対する定義について深く考えされられた。

◇高齢化するサハリン残留日本人の問題に真っ直ぐに向き合った番組で取材対象者にも肉迫できていた。番組の最終盤で、根本さんがアンケート用紙に記入する場面。「永住帰国したい」という項目に〇をした後、日本語で名前を書く時に手が震えるシーンには胸に迫るものがあった。
 
◇一時帰国の最終日の夜、宿舎でのシーンが撮影できたのは、根本さんと取材者が強い信頼関係で結ばれていたからだろう。

◇サハリン残留日本人の今を知ることができた番組だった。北海道人として、もっと知るべき、心を砕くべき問題で、戦争の悲惨さをしみじみと感じる番組だった。

◇根本ミヨさんを軸に3人のエピソードを取り上げ、ロシア人との結婚、父親が韓国人だった、技術者だったから。一言でサハリン残留日本人といってもさまざまな理由があるのだということがよく理解できた。

◇番組冒頭で根本さんの非常に悲しげで諦めきったような表情と、一時帰国で新千歳空港に降り立ったときのとても穏やかで嬉しそうな表情。この二つのシーンの対比は一番印象に残った。

遠藤アナ

◇残留日本人の問題は、中国残留孤児、東南アジア、ミクロネシアの日本人残留兵の問題などもある。サハリン残留日本人の問題は、当時のソビエトの相互不可侵条約の一方的破棄によっておこったという点で、他の残留日本人の問題とは異なっている。そこについては怒りをもって批判的な姿勢で臨んでもいい題材だと思う。

◇残留を余儀なくされた方々は、日本人と名乗って暮らせず、日本語も使えなかった。アイデンティティーが喪失するような状況の中で暮らし続けなければなかったその辛さを思うと、非常に切なく、胸が締め付けられる思いだった。

◇エンディングのナレーションで「戦争の犠牲になるのは、いつも名もなき市民でした」という言葉が心に突き刺さった。若い世代の人たちにぜひ番組を見てもらい、戦争とはどういうものかを自分の心で感じ、頭で考えてもらいたいと強く思った。

森アナ

一方、改善点・疑問点として

●戦争を知らない人たちに、戦争は二度と繰り返してはならないと伝えるには、政治的背景や永住帰国の手続きや条件も説明する必要があったと思う。

遠藤アナ

●なぜ永住帰国することができないのかが終始わからなかった。旧満州からの引き揚げとの違いがサハリンにはあると思うので、帰れない理由を説明してほしかった。

●「つい70年前までは日本でした」とナレーションにあるが、つい、と形容されるには戦後の70年間は長すぎる。言葉遣いも含めて、ナレーションが情緒に流れ過ぎるきらいがあった。

●サハリン残留日本人の方々は可哀そうだ、で終わらせないために、私たちに応援できることはないのか、そんな投げかけをもう少し加えて欲しかった。

森アナ

また、今後の要望として、 来年戦後70年を迎えるこの時期に、北海道のローカル局が取り上げるにふさわしいテーマだった。このような番組を若い制作者が問題意識をもって作り続けられるよう今後も期待している。 というご意見を頂きました。ありがとうございました。

遠藤アナ

「あなたとHTB」、次回の放送は、新年1月27日に審議いたします、HTBスペシャルドラマ「UBASUTE」について、放送番組審議会委員の皆さんの意見を紹介いたします。「あなたとHTB」、次回の放送は来年2月22日(日)午前5時5分からです。

二人

どうぞ良い新年をお迎えください。


過去の放送より


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