番組向上への取組

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あなたとHTB

このページは平成29年6月25日放送分から引用しています。

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森・柳田両アナ

森さやかアナ

おはようございます。
「あなたとHTB」の時間です。 
「あなたとHTB」は、視聴者の皆様とともに
よりよい番組作りと放送のあり方を目指す番組です。

柳田知秀アナ

今回は、今年4月と5月に開催されました
第493回、第494回の放送番組審議会で審議されました 
HTBノンフィクション
「レジェンド ~不屈の男・葛西紀明の挑戦~」と
HTB制作のテレメンタリー2017
「偽りの捜査 20年目の再審が封印した真実」について
お伝えします。

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HTBノンフィクション
「レジェンド ~不屈の男・葛西紀明の挑戦~」

柳田アナ

最初に、今年2月に放送されたHTBノンフィクション
「レジェンド ~不屈の男・葛西紀明の挑戦~」です。
  40歳を超えた今も世界のトップレベルで活躍を続け
「レジェンド」と称される葛西紀明選手。
番組では、選手人生の紆余曲折を経て、
いま「8度目のオリンピックを目指す」という男の素顔と
胸の内に迫りました。

森アナ

この番組に対して、番組審議会委員から頂いた
ご意見の中から、まずは評価点をご紹介します。


<評価点>

●葛西選手を追って 目まぐるしく移動しながら
  「肉体・人生・経験・人気」の側面から迫る力作

●葛西選手の朴訥さ ひたむきさ
肉体だけでなく精神の強靭さ
困難に負けなかった人柄の一端を
初めて知ることができ 有意義だった

●人が努力をする様というのは
それを見る人を勇気づける力がある
仕事で悩んでいる人や受験生が見たら
きっと勇気づけられたと思う

●シーズン最初の助走を開始する直前
一瞬 恐怖と戦う表情が見られたのは興味深い

柳田アナ

●飛型審判員席が右側にあるか左側にあるかで
テレマークの印象が異なるという事も初めて知った
知っているつもりだったのに 50年以上生きていても
知らないことがまだまだたくさんあるということを
思い知ることができるのは テレビの魅力の一つだ

●実際に、長野五輪への想いを問いかける取材に対して
一瞬 言葉に詰まった葛西選手の複雑な表情は
この番組のひとつの見所だった

●ピョンチャンのサマージャンプ台を滑り降りる音は
冬のそれとは大きく異なり 私が聞いたことのない音だった
良く録ってくれていたなぁと感心した貴重な素材だ

森アナ

ここまでは、審議対象番組に対する委員のご意見のうち
評価点をお伝えしました。
このあとは、番組に対して頂いた要望点、改善点と
提言をご紹介します。

<要望点・改善点>

◆なぜ いつから「レジェンド」と呼ばれるようになったか 
明確な説明があればよかった 

◆「波乱万丈の人生」というナレーションが
この番組の残念な始まりだった
波乱万丈かどうかは 視聴者がきめるもの
お決まりのことを押し付けられたような気がする

◆ご家族の事 奥さんやお子さんのことなど
北海道のテレビ局なんですから
もうちょっと 意外な一面を見せてほしい

◆葛西がなぜ現役最年長にして 成績上位のジャンパーで
あり得るのか もう少し客観的な説明が欲しい

◆「引退しない理由と心情」や「強さと若さの秘密」について
掘り下げてほしいという期待に対し 
視聴後の印象は どことなく「薄い」

◆「練習量」という 一見 古風な選手哲学に対する
検証も欲しかった

柳田アナ

◆長野への想いを軸に据えて
年齢的に 過酷なトレーニングに耐えてまで
現役を続行することとのつながりに焦点をあてると
さらに、印象深い作品になったのでは

◆「分析」が足りないので 食い足りない
物足りなさが残る

◆近年の活躍は「過去の努力の貯金」とだけ
説明されているが 果たしてそれだけなのか 
技術的な改善点があったのではないか
専門家の解説があれば すごくすっきりしたと思う

◆「国外でも人気」というフレーズを
軽々と使ってしまえば 誤った印象を残す
「海外でもスキージャンプのファンでしたら
ほとんどの人が知っている」などの方が誤解を招かない

森アナ

◆放送の時期からして 不調の原因を
分析して伝えるのは難しかったのかもしれないが
来年のピョンチャン五輪を含めた
今後の見通しなどを知りたかった

◆BGMとしての音楽が、演出意図として
視聴者の共感を補うために貼り付けてあったと思うが 
作った側の意図を押し付けることになっていた
思い切って音楽を一切使わないで 編集してみては


<提言>
☆HTBが北海道出身のアスリートをしっかり追うことも
ウインタースポーツの底上げに繋がると思う
1ファンとして 地道な取材と報道をお願いしたい

☆選手の目と耳にどんな世界が見え 聞こえているか
それを見聞きしてみたい
絶対に 私には体験できない世界がそこにあるはず

柳田アナ

ひきつづき 今年4月に放送されたHTB制作の
テレメンタリー2017
「偽りの捜査 20年目の再審が封印した真実」についての
委員のご意見を紹介します

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テレメンタリー2017
「偽りの捜査 20年目の再審が封印した真実」

柳田アナ

番組「偽りの捜査 20年目の再審が封印した真実」は
日本に拳銃を持ち込んだ罪で、懲役2年の判決を受けた
ロシア人の元船員の再審決定がきっかけでしたが、
再審は「無罪」を言い渡したのみ。

20年前、小樽市で、あの日何があったのか?
関係者の証言をひとつひとつ独自に集め
再審が封印した「捜査の違法性」を明らかにしました。

森アナ

それでは、番組に対する委員のご意見の中から
最初に評価点を紹介します

<評価点>
●冒頭の「ベタ記事で報じるだけの小さな事件」
という表現は良い
最初は見逃されかねない小さな事件だった
ということが際立った

●内容に間延びしたところがなく 30分間に
番組としての訴えがあふれた凝縮感のある作品

●経緯の解明を行わない検察と
事実に蓋をすることを急いだ乱暴な裁判
私にとっては、新しい知識だった
番組の意義はこれに尽きるといってもよいほどの衝撃だ

●この事件の法律的な争点が解らなくても
当時の道警が、組織として事件を作り上げた上で
事実を隠蔽して偽証をし
それを封印し続けたことが分かる

柳田アナ

●行きすぎた成果主義に基づく銃器摘発の背景に
1995年に起きた警察庁長官狙撃事件など
90年代に相次いだ銃撃事件があったこと
こうした時代背景の中に きちんと事件を
位置づけた点は高く評価できる

●事件に関係した人物を登場させ 
それぞれの立場で事件を回想させる手法は
ドキュメンタリーとしては定番で手堅い作りだ
また、道警幹部OBに対する突撃取材も
十分なコメントは得られなかったものの迫力がある

●元警部の生々しい一連の証言の場面は 
話をする表情やしぐさなどを じっくりと映し出し
一種異様な迫力に溢れた画像で 非常に印象に残った

●当時の捜査協力者パキスタン人に対する
インタビューは この番組の白眉だった
よく所在を探り当てて 成功させたと思う

森アナ

●「検察官が有罪の立証をしなかったことから
無罪が言い渡されたものと承知している」との
札幌地検のコメントを重苦しいBGMとともに
文字だけで見せたのはとても良い演出だった

●地裁での権力側の幕引き方法に 凍り付いた
力のなさ 至らなさ 法律の壁 本当に悔しくなった

●「裁判では成果主義が背景にあった」と指摘された
という字幕は 作り手からの非常に重いメッセージ

●警察の成果主義という組織的論理によって
犯罪のでっちあげや冤罪が半ば制度的に産み出され得る
可能性を示唆するエンディングも効果的だった

●拳銃を普通に所持した外国人が
簡単に小樽に上陸できるという事に驚いた

柳田アナ

ここまでは審議対象番組に対する評価点を
お伝えしてきました。ここからは
要望点、改善点と提言をご紹介します

<要望・改善点>

◆副題が「20年目の再審が封印した真実」となっているだけに
封印された真実が何だったのか 突っ込みがやや足りない

◆アンドレイさんは、今祖国でどんな暮らしをしているのか
日本での賠償金額は充分なのか そこを知りたかった

◆仕組まれた甘言があったからこそ
銃刀法違反が誘発されたのであって
犯意誘発型の不法なおとり捜査だったことの説明が
省かれているため 少々分かりづらい

森アナ

◆無罪判決を獲得したものの 
警察と検察に幕引きを図られた後味の悪さ
成果主義に対する批判がぼんやりと漂うが 
迫れていない

◆去年の2件の交通違反切符の偽造の有罪判決は
アンドレイ事件同様、警察組織上層部まで関与した
組織的な犯罪だったとまではいえない
これを同列で扱っていいのか

◆検察と裁判所という2つの主要な関係主体に対する
取材がほとんどない

◆検察官が自らの立証を放棄することで
弁護人の立証を封じ またもや事実を隠蔽した
この不当性 不正義について
もっと突っ込んで欲しかった

柳田アナ

◆タイトルが出るときの暗い映像や
BGMがかなりの不愉快感
こんなに強調しなくてもよかった

<提言>
☆取り上げなければいけない事実を追求している
社会性の高さは しっかりと評価されるべきであり
今後も番組自体を公開し 広く報道してほしい

☆いまの日本の政府や警察などの組織の隠ぺい体質を
あぶりだす続編を是非作ってほしい

森アナ

「あなたとHTB」次回の放送は
6月と7月に開催される
第495回と第496回放送番組審議会における
委員の皆さんのご意見を紹介いたします

8月27日(日)午前5時5分から放送です



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