番組向上への取組

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番組審議会だより

 北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,番組モニターの方のご意見とともに、2ヶ月に一度第3日曜午前5:05から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。

第454回北海道テレビ放送番組審議会概要

日時

2013年5月30日(木)
15:00~16:55

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審議番組

HTBノンフィクション「ありがとう いのち~みんなきみが大事~」
2013年5月5日(日・祝)16:30~17:25

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出席委員
内田和男委員長
新谷朋子副委員長
平島美紀江委員
伊藤千織委員(レポート参加)
大西昌美委員
烏日娜 委員
真弓明彦委員(レポート参加)
作間豪昭委員
閔 鎭京委員
西川祥一委員
会社側出席者
代表取締役会長荻谷忠男
代表取締役社長樋泉 実
取締役林 亮一
CSR広報室長国本昌秀
報道情報局長寺内達郎
編成局長川筋雅文
CSR広報室部長岡 仁子
番組担当プロデューサー阿久津友紀
番組担当ディレクター浅野早也香
番組審議会事務局長四宮康雅

【会社報告】

  • HTB役員人事について
  • 5月8日のファイターズ戦は「HTBデー」
  • ホットラインマンスリーレポート2013年4月
  • 番組モニター報告書2013年5月

【委員の意見要旨】

◇近年は「いのちの大切さ」について語られる機会が多いが、言葉だけが上滑りするような違和感を覚えていた。本作はこの問題の本質について、非常にリアリティを持って考えさせてくれるものだった。

◇キーワードである「自己肯定感」、自分は存在する価値がある、自分のままでいいという子どもたちへの投げかけは、そのまま自分にも強く突きつけられるもので、現代の大人たち、ひいては全ての人間への強いメッセージになっていた。

◇本作を見終わり、未来を背負う子供たち、明るく幸せに感謝の気持ちを忘れずに育ってほしいとあらためて強く感じさせられた。家族や社会との絆の大切さ、そして子どもを取り巻く環境や大人の役割と責任の重さを、嫌味なく判りやすく伝えてくれた素晴らしい作品。

◇「誕生学」「自己肯定感」「いのちの授業」「思春期外来」など、初めて耳にする言葉が多かったが、映像・テロップ・ナレーションを含めて全体が丁寧に仕上げられており、疑問を引きずることなく、しっかりと番組内で理解することができた。

◇誕生学プログラムの中で、子どもたちが自宅出産の映像を興味津々に見つめる映像が大変印象深かった。また彼らが出産と向き合う姿により作品の説得力が増したと思う。自宅出産のシーンは、取材対象者と取材者側の厚い信頼関係に基づくものと推察できた。

◇いじめ等の問題を誕生学からアプローチした視点が大変新鮮だった。自らの誕生について知るとき、両親と自分の命の繋がりを意識するとともに、両親への敬愛が一層深くなる。この作品を見た子どもも大人も命の重要性について深く考えたことだろう。

◇いじめや自殺等の問題に関して、教育現場の制度上での解決は既に限界を迎えていると感じる。地域や民間からの協力を得て、解決策を模索する試みについて知ることができ大変有意義だった。

◇子供たちに、いのちの大切さを具体的に伝えるため、ハート型の紙に0.13㎜の穴をあけたもの、小豆一粒を配り心臓が鼓動を始めるサイズを実感させる、人形を使ってへその緒の長さの意味を説明するなど、菊池さんの努力と熱意が強く感じられた。

◇頻発する小中学生の自殺やいじめの原因にあるのは、いのちを大切にしないという子供たちの風潮、希薄な「自己肯定感」が背景にあるという。その対策として、「いのちの授業」を小中学校や地域で続ける取組みを追った秀作。テーマは重いが大切で、丁寧にフォローすべき動きを追っている。

◇出産シーンを冒頭と最後にはさみ、効果的な構成だった。少々絵が暗く見えづらかったが、「命」をテーマにする番組が、「生」から入るアイデアがいい。

◇菊池さんの言葉「抱きしめられるために生まれてきた」という言葉を聞き、照れくさそうに笑う男子中学生の表情がとても印象的。カメラマンの思いが投影されていたからこそ、撮れた映像ではないか。

◇いじめという根深い社会問題に、ソフトな手法でしっかりと向き合っている。菊池さんを軸として、千鶴さん、小林先生、藤井先生など、素晴らしい女性たちが脇を固め、それぞれの人柄がにじみ出て全体を柔らかく仕上げていた。

◇「いのち授業」を主軸に、子どものいじめと自殺、その背景として昨今の子どもの自己肯定感の低さやコミュニケーションをとれない子どもの現状に触れ、最終的に「いのちの大切さ」に回収しようとする意欲的な作品。1時間が短く感じた。

◇冒頭の出産シーン、母親を心配するお兄ちゃん、生まれたての赤ちゃんをおそるおそる触れるお姉ちゃんの姿は、それだけで一つの物語を紡ぎ、「祝福されて生まれ落ちるいのち」という番組の強いメッセージとなっていた。

◇菊池さんの描き方がとてもドラマティック。明るく振る舞う一方で、両親の離婚、母親の自殺など壮絶な体験がベースにあること、娘さんが友達にショッキングな手紙を受け取ったこと、死にたいと言っていた自分の体験をさらけ出すエピソードなど、一生懸命に生きる菊池さんの姿に引き込まれた。

◇藤井先生が触れていたが、思春期の子どもだけでなく、コミュニケーションをとれない大人が増えている。子どもより大人の自殺やうつ病のほうが絶対的人数が多いので、成人においても自己肯定感を尊重し、コミュニケーション能力を磨くことは重要と痛感した。

◇ナレーター二人態勢は成功している。藤尾さんの、出産の場面や子どもの反応などテンション高くわかりやすいコメント、大野さんの落ち着いたナレーションが番組を引き立てていた。

◇日本では、自らを守るためであろうが、目立たないよう、まわりと同じように行動する子供たちが多く、自己肯定感が育ちにくいのではないか。子どもたちがコミュニケーションできない様子を小林先生が述べていたが、本当にその通りであると思う。

◇「いのち」は全ての動物の誕生に通じる生物学的な現象である。自殺、いじめ、少子化などの社会的な現象と結びつけるにはいささか無理があるように感じた。

◇タイトルが漠然としており、もっと具体的に、わかりやすい言葉を用いた方が良かったと思う。医療か?授業か?出生率?事故や事件?・・想像ができなかった。

◇養護教諭の勉強会のあとで、「年間計画が決まっており、この授業をしようと養護教諭の立場では言い出しにくい」「複雑な家庭環境の子どもたちにどう配慮するのか難しい」など説得力のある発言があったが、もう少し丁寧に深く問題点を掘り下げるべきだった。

◇「いのちの授業」を受けたあと、学校でのいじめ等の問題がどのくらい減ったのか・・どのような変化があったのかまで視点を広げてほしかった。

◇命の問題をこのような女性的な感性でおおらかに力強く語っている番組は、現代のテレビ番組のなかでは稀有であろう。次作では、男性的、父親的な視点から、この問題を捉えて発信していただきたい。

◇「すべてのいのちは祝福されて生まれ落ちる」という番組のテーマは、視聴後に十分な余韻を残した。今後も意欲的な番組つくりを期待したい。

※次回の審議会は、2013年6月28日(金)です。


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