番組向上への取組

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番組審議会だより

 北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,番組モニターの方のご意見とともに、2ヶ月に一度第4日曜午前5:05から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。

第471回北海道テレビ放送番組審議会概要

日時

2015年2月26日(木)
15:00~16:30

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審議対象番組

TOYAから明日へ!「パタゴニア 氷河×風×地球の未来」

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出席委員
平本健太委員長
作間豪昭副委員長
渡辺淳也委員(レポート)
福津京子委員
髙橋留智亜委員
森田良平委員(レポート)
古郡宏章委員
遠藤香織委員
会社側出席者
代表取締役社長樋泉 実
常務取締役田中英也
取締役寺内達郎
役員待遇CSR広報室長国本昌秀
編成局長川筋雅文
報道情報局長東 直樹
CSR広報室部長岡 仁子
番組担当プロデューサー濱中貴満
番組担当ディレクター根岸 竜
番組審議会事務局長四宮康雅

【会社報告】

  • 第66回さっぽろ雪まつり、235万人を集客し盛況裡に終了
  • 1月29日、「イチオシ!」放送3000回を記念し、「ありがとう!イチオシ!3000回突破大感謝祭」を実施
  • 2月15日「ハナタレナックスEX(特別編)チームナックスがふるさと北海道で素顔全開!?自由きままなドライブ旅☆ちょいのり!!in函館」全国ネット
  • NPO法人「大雪りばぁねっと。」岡田元代表逮捕の瞬間映像のスクープで2014年ANN年間大賞受賞
  • 3月7日、「今、私たちにできること~3.11を風化させない」イベントを札幌駅前通り地下歩行空間で実施

【審議対象番組についての委員意見要旨】

【評価点】

◇前回の「氷の島のメッセージ」に引き続き、息を飲むような美しい映像に心を奪われた。冷たい氷から放たれるやわらかいトーンの青色は、その冷たさもさることながら、生きている地球をも感じさせてくれた。

◇マルチコプターを活用した映像にとても引き込まれた。人が立ち入ることができない秘境に、このような形でカメラが入りこみ、お茶の間で貴重な映像を楽しむことができる。技術革新の素晴らしい活用法である。

◇番組の滑り出しは、温暖化による南極の氷の減少、海水面の上昇に伴うインドネシアの洪水の懸念などを紹介した後に、パタゴニアの氷河につなげる構成で、格調高く、かつ、地球希望の番組のスケール感をうかがわせる始まりだった。

◇山根基世さんの抑制のきいたナレーションは聞きやすく、大変わかりやすい内容だった。

◇氷河が解けた青い川の美しさが目に焼き付いている。マルチコプターの映像は迫力満点、杉山教授のリアクションにより、この映像がどれほど貴重なものか理解できた。

◇竹内まりやさんの歌声は、エネルギー問題も暗い話ばかりではないと、希望満ちた余韻に浸ることができた。家族でエネルギーや地球の未来を話題にできる良い番組であった。

◇日本の裏側のパタゴニアを起点として、「温暖化→氷河→風→発電→水素→エコ社会実現」という展開が秀逸。番組の流れに勢いがあり、畳み掛けるような説得力があった。見終わって振り返ると、確かにサブタイトル通りの内容で、良く練られた周到な構成だった。

◇海に崩落していく氷河の迫力、そそりたつフィッツロイの壮大な山岳景観など、確かに一見の価値があるものだった。映像の力を実感したと同時に、ペリト・モレノ氷河における世界初の空撮映像も含めて、制作スタッフのご苦労に頭が下がる思い。

◇南米の氷河はグリーンランドとは異なり、地球の平均気温が1度上昇しただけでも大きな影響を受けることを知った。温暖化の影響を紹介する番組はこれまでも数多あったが、この番組の素晴らしいところは、不安をあおり問題提起するだけではなく、未来に向けて今何がなされているかまでに踏み込んでいたことにある。

◇水素エネルギーの実用化にむけて、あらゆる研究者や企業の努力が紹介され、明るい未来の期待に触れた構成は好感がもてるものだった。大学の先生方や川崎重工の研究者たちのコメントもわかりやすい。

◇しっかりとした取材の構築、科学的論点もわかりやすく、新しい知見と技術の情報が番組全体の中で生かされていた。難解になりすぎない説明手法や映像で語る姿勢、〇〇だろうかと、含みをもつ双方向を意図する表現も含めて、視聴者が考える余地を残していた。

◇特筆すべきは、温暖化問題という難題を主軸に置きながら、パタゴニアに風力発電を建設するというチャレンジングな計画や、水素利用技術や水素ステーション構想などの新エネルギー開発の紹介にまで結びつけていること。

◇パタゴニアの氷河のエピソードは、地図が適宜挿入されとてもわかりやすく、何よりスケールが大きく美しい氷河の映像を存分に楽しんだ。さらに研究者の調査に同行し、謎を解明していくくだりは、山根基世さんの落ち着いたナレーションとあいまって、ドキュメンタリーの王道といった安定感があった。

◇2月11日の午後という放送枠は、HTBの気合いの入り具合を表すもの。休日の午後帯に放送されるにふさわしい骨太の力強い作品だと感じた。

◇アルゼンチンの経済状態の悪化に触れる情報が、次の話題に繋がるうまい伏線になっていた。ペドロさんは、政府の好適な援助が得られないからこそ私財を投入して観測施設をつくり、そのデータを世界中の研究者と共有している。経済状況が悪いからこそ、将来に向かって、21世紀のクェートを目指す可能性を秘めており、彼らが風力発電プラス水素というチャレンジに並々ならぬ期待をかけていることが伝わってきた。

【疑問点・改善点】

●パタゴニアの氷河からクリーンエネルギーとしての水素の現状と可能性にテーマがシフトし、各企業の水素への取り組みが紹介され始めたころには、企業色が強く感じられ、番組全体への興味が失せた。

●テーマの性格上やむを得ないことかとは思うが、いろいろな数値や化学式を含めたデータが次から次にかなりの数が示されて、見ている方として消化し切れなかった面があったのではないか。

●冒頭のグリーンランドの氷が全て溶けると、海面が7m上昇して日本の砂浜がなくなってしまう、このまま温暖化が続いてしまうと、アジアの小さな島々は水没、国土の一割が減る、数字が立て続きに続いていたところは、展開が速すぎて分かりづらかった。

●地球温暖化というキーワードでこの話をくくることが本当に適切なのかということが気になった。パタゴニアの議論と冒頭のIPCC等のデータが必ずしもフィットしていない。温暖化という言葉は、ある種、バズワードになっているが、何でも温暖化でくくれば、二酸化炭素が悪い、化石燃料が悪いとなりがちである。もう少し厳密にパタゴニアの問題を考えるほうが、正確性はあったのではないだろうか。

<提言>

◎洞爺湖サミットをきっかけに環境特番の制作を継続している、HTBの企業姿勢、丁寧な番組づくりには敬服する。引き続き、良質で、訴える力にあふれた作品の登場を期待する。

◎今後もシリーズの中で多角的に,温暖化問題と,人類としての解決策を提示し続けて頂きたい。

※次回の放送番組審議会は、2015年3月26日(木)です。


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