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HTB 北海道テレビ放送 会社案内

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番組審議会だより


 北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,番組モニターの方のご意見とともに、2ヶ月に一度第4日曜午前5:05から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。

第480回北海道テレビ放送番組審議会概要

日時

2016年1月21日(木)
15:00~17:00

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審議テーマ

「イチオシ!」第1部・第3部

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出席委員
平本健太 委員長
作間豪昭 副委員長
渡辺淳也 委員(レポート)
高橋留智亜 委員
森田良平 委員
古郡宏章 委員
遠藤香織 委員
喜多洋子 委員
会社側出席者
代表取締役社長 樋泉 実
常務取締役 田中英也
取締役 国本昌秀
役員待遇コンテンツ事業室長 川筋雅文
報道情報局長 東 直樹
編成局長 福屋 渉
番組担当プロデューサー 戸島龍太郎
報道情報局報道部副部長 渡辺 学
番組審議会事務局長 斎藤 龍

【会社報告】

  • 2015年の年間視聴率報告
  • 新社屋の進捗状況について
  • 雪のHTB広場、北海道新幹線の大雪像(実物大)制作について

【北海道テレビ放送 放送番組基準一部改正について諮問】

  • 民放連放送基準が一部改正されるのに伴い、同基準を準用する、北海道テレビ放送 放送番組基準の一部改正について、諮問を行った。福屋編成局長から説明後、委員からの質問に応答、その後「妥当である」旨の答申を得た。

【審議対象番組についての委員意見要旨】

<評価点>

●ラジオなどでも聞くことの多いヒロ福地さんの軽妙なトークが全編を通して番組に明るい印象を与えている。

●ヒロさんと、国井さんやオクラホマとのやり取りに微妙なジェネレーションギャップや、いわゆるおじさん的視点で主婦層とのズレを織り交ぜることで笑いを生んでいたが、これがメイン視聴層であろう主婦の、家庭内での「夫や子供たちとのズレ」をうまい具合に図式化して、イライラを解消するなど、家庭内の平和に貢献しているような気がする。

●第1部は、全体にやわらかい内容の多彩なコーナーが次々に登場し、制作側の工夫を感じた。また生活に密着した手作り感あふれる親しみやすい内容で、番組内の各コーナーを楽しみにしている固定ファンが付いていると思われる楽しい雰囲気だった。

●第3部は第1部との一体性より、第2部の「スーパーJチャンネル」との近似性を感じた。第2部以降は、イブニングニュースの全国版と北海道版として、番組の流れが自然に感じた。

●出演者の出身地がテロップで表示されるが、道民歴の浅い方々の新鮮な目や感覚で道内向け番組を制作するのは、番組の活力という観点から良いことだと思う。

●「老いるショック 限界集落の年末年始」は大変印象深かった。10名ずつ減少していくという典型的な地区が紹介されていたが、この的確な対象の掘り起しと取材力には敬服の他はない。

●ビッセ前の天気予報は本当にご苦労様と申し上げたい。お天気もさることながら、神田さんや「イチオシ!モーニング」の清水さんの一工夫にはいつも感心している。

●ミニバスケット、小学生の駅弁制作、子ども議会など、子どもが関わっている様々な情報を紹介していた。今後も継続してほしい。

●お天気情報の「するべし・するべからず」がとても分かりやすい。成人式に出かける方に、「時間に余裕をもって」という一言が胸に響いた。

●出演者名に合わせて、出身小学校や〇〇才児のパパなどと表示されるが、とても身近に感じられていい。

●スタジオの雰囲気や中継先でのレポートの様子など、すべてにおいて親しみやすく、なごやかな雰囲気であると感じた。

●「世界に一つだけの味」は地元の人しか知らない美味しい食べ物を、地元の人によって紹介されているのが良い。地元の人が薦めるのだから絶対に美味しいはず、そこに行ったら是非とも食べてみたいと思わせるパワーがある。地元の方が自然体で語っているのは、取材力の賜物だろう。北海道という広大な地域に根ざしたテレビ局としての役割を意識したHTBらしいコーナーだと感じた。

●出色は「今、そこにある詐欺」。650回スペシャルを視聴したが、1月~11月までの詐欺の手口を類型して分析、逮捕された受け子のビデオ映像や被害者インタビューを織り交ぜ、あらためて被害防止を強く訴える内容だった。被害をなくすことの難しさについても考えさせられた。

●ファイターズ関係の手厚さは目を見張るほどである。正月用コンテンツの栗山監督インタビューの頭出しを含めて、5日間で5人が収録と生出演で登場。道民にとってファイターズのアピール力、遡及力はそれほどにすさまじいものなのだろう。

●スタジオセットは、他のニュース番組で見られるように、堅苦しさ、厳格さ、逆にポップ過ぎてうるさいということがなく、木目調にまとまっていて好感がもてる。

●ヒロさんによる主観をこめた発言に好感がもてる。またコメンテイターも親近感を覚え、ポイントを押えた発言が多い。

●ニュースや番組内のテロップは、他局と比べて見やすくシンプル。ゴシック系統を使用した文字も疲れない。ニュースや字幕が画面下に露出する構成、右上のメニューも分りやすい。

●気象情報の細やかさが印象に残った。各地の映像に加え、視聴者から送られた映像により、現在進行形の大雪災害の経過を十分に知る事ができた。テレビの即時性、速報性が存分に発揮されていた。

●神田予報士の解説は「今回は大雪山がブロックして、道央地域に強く風は吹かない」など、適切な気象知識を織り交ぜており、大変勉強になった。また注意事項のテロップが表示され、「子どもの飛び出しに気をつけて」とアナウンスされていた。とても優しいコメントだと思った。

●市電ループ化一ヶ月を踏まえたコーナーは時機に適っており、タイムリーだった。

●ロシア出身タレントの起用は、北海道と極東ロシアの地理的な近さを意識したものだろう。札幌以外の視聴者にも、HTBが「自分たちの地域のテレビ局」と認識してもらえる一助となっている。

●ニュース、特集、お天気、スポーツというコンテンツは、目新しさはない一方で、夕方の忙しい時間にテレビを付けっぱなしにしつつ家事の合間にチラチラと視ているという視聴者との間の「約束されたマンネリズム」という側面もあり、一概に否定できないと思った。

●「どーんと買ってね3万円」は、子どものころに観た「がっちり買いまショウ」という番組を思い出し、懐かしくていいなと思った。

●浦河沖地震の翌日は、防災・減災対策、あるいは、長周期地震動に関する内容など、割と突っ込んだ内容になっており、単なる速報性だけではない情報ワイド番組としての適切なフォローアップがなされていると感じた。

<要望・改善点>

●市営地下鉄の看板誤表記についてのニュース、なぜ長期間放置されたのか、表記のルールはどうなっているのかなど、もう少し突っ込んだ内容にできなかったのだろうか。物足りない印象を受けた。

●災害報道に際しては、報道機関の機動性や瞬発力を、引き続き発揮していただきたいのと同時に、被災地取材においては、被災者への配慮や思いやりについても、これまで同様にご留意をいただきたい。

●金運アップ法や健康グッズ紹介、デパート催事情報などは、本当に視聴者の多くが求めているものなのか、少し疑問に思った。

●市民レベルで活動しているボランティア情報や、イベントの様子、高齢者が集うことができるサロンの情報など、人と繋がれる場所についての情報が欲しい。

●今後、病気になったら、事件や事故に巻き込まれたら、高齢者になったら、どうなるのか、不安は尽きないが、「今何をすべきか、今何ができるのか」について、専門用語や横文字が苦手な人々にも、親しみやすくわかりやすい情報提供や解説があってもよいのではないか。

●札幌市の保育料値上げ問題の総括について、全国の自治体の中で、この問題に取り組む札幌市の立ち位置がわからなかった。札幌市だけが極端に立ち遅れているのかどうか、知りたいと思った。

●ニュースにおいてたびたび用いられる被告という言い方は、民事訴訟法上の用語であり、刑事訴訟では被告人が正しい言い方である。因みに容疑者も、刑事訴訟法上、正式には被疑者となることを指摘申し上げておきたい。

●視聴者の関心を集めながら、局面局面で北海道内の、今まで陽のあたっていない場所に光を当てる意識を制作者には持ってほしい。少しでも人とお金が地方に流れるよう、意識的に情報のピックアップをしてほしいと思う。

●地域のお買い物情報、あるいは、お店情報、それから視聴者参加コーナー、中継など、画面に登場するキャスターが違うことや中継場所が違うことを除くと、番組あるいは局としての大きな特徴を見出しづらいのかという印象を持った。

<提言>

●「今、そこにある詐欺」は、タイムリーな好企画。特に独り暮らしの高齢者は、コミュニケーションの機会も限られるので、このような具体的な詐欺の手口を紹介し、注意を喚起することは大変重要である。継続を期待したい。

●ネットで情報を得られない視聴者の方々に寄り添うような、優しく、生活に役立つ、身近な情報番組として成長してほしい。

※次回の放送番組審議会は2月25日(木)開催予定です。