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HTB 北海道テレビ放送 会社案内

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番組審議会だより


 北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,番組モニターの方のご意見とともに、2ヶ月に一度第4日曜午前5:05から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。

第489回北海道テレビ放送番組審議会概要

日時

2016年11月24日(木)
14:30~16:30

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審議番組

HTBノンフィクション「おはよう。いただきます。さようなら。~弁華別小最後の一年~」

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出席委員
平本健太 委員長
作間豪昭 副委員長
森田良平 委員
古郡宏章 委員
遠藤香織 委員
喜多洋子 委員
鳥居マグロンヌ 委員
深江園子 委員
斎藤 歩 委員
会社側出席者
代表取締役社長 樋泉 実
常務取締役 國本昌秀
取締役 森山二朗
役員待遇コンテンツ事業室長 川筋雅文
報道情報局長 東 直樹
編成局長 福屋 渉
CSR広報室長 岡 仁子
企画・プロデューサー 河野暁之
撮影・演出 三戸史雄
取材・ナレーター 森さやか
番組審議会事務局長 斎藤 龍

【会社報告】

  • 放送番組の種別の公表制度に基づき、(2016年4月~9月)の各第3週の個々の放送時間の種別、種別毎の放送時間等について報告した。
  • 北海道日本ハムファイターズと北海道コンサドーレ札幌の優勝対応
  • 原子力防災総合訓練
  • be ambitious
  • HTB北海道オンデマンドリニューアル
  • HTB
  • 朝日ジルベスターコンサート

【審議番組についての委員意見要旨】

<評価点>

●どこか映画的あるいはドラマ的な映像のおかげで、地味な内容にもかかわらず、まったく飽きることなく最後まで見ることができた。

●あくまでも記録として描くことに徹することで、余計な分析や感慨を加えずに描こうとした姿勢が見えた。

●主な年間行事の紹介を通じて弁華別小学校での生活がよく想像できた。

●1年間をかけて弁華別小学校最後の子供たちの自然な姿だけを映し出すという制作スタイルには一種の潔さを感じた。

●今回の校舎の様子や木造体育館の構造について、大変懐かしく拝見した。自分と同世代の人間にはそう感じる人が多いのではないか。

●映像の美しさが印象的で、独特の映像が番組全体の雰囲気と非常に良く合っていた。

●今でも北海道の身近な地域にこのような学校があり、間もなく失われてしまうということを淡々と提示していた。

●「見せられる」教育的番組ではなく、良いものを見る心地よさの中で自然とこれからを考えさせるところが非常に好ましい。

●登下校時に職員室に「おはようございます」「さようなら」と声を掛けていく子どもたちの姿などに清々しく癒された。

●学芸会を見守る地域の方の優しい表情に感動した。

●子供たちにはカメラを意識した様子が見られず、制作側との信頼関係がうかがわれた。

●最後の廊下のシーンで、フレームアウトしていった先生と飛び跳ねながら去っていく2人の子どもが詩的で印象的。

●子どもの全身からあふれる表情は驚くほど豊か。取材姿勢が想像でき気持ちがいい。

●敢えてズームを使わない、時にはカメラを手持ちしてわざと手ぶれさせるなど丁寧に撮影されたカットの数々が印象的だった。

●ナレーションや音楽のない部分を子供たちと木造校舎が出す声や音が埋め、対象の自然な姿を描き出すスタイルが貫かれていた

●森アナウンサーによるナレーションは抑制的で、映像を邪魔することなく自然に染み込んでくるようだ。

<要望・改善点>

◆「最古の木造校舎」の校舎にまつわるストーリーを見せるのか、「最後の1年の子供たちの日常」をみせるのか、軸足がはっきりしなかった。

◆地域遺産の消失、子供の減少、複数学年教室の良さと弊害などが混在して提示され、どの問題についても思考することができなかった。

◆春夏秋冬の季節のうつろいのなかの学校行事や生徒の日常が淡々と映し出されていくばかりで つかみどころがない。

◆まるで映画作品を見ているような単焦点レンズによるクローズアップの画を中心に描いたことで、却ってこのドキュメンタリーの印象を規定してしまっている。

◆30分の中で一年間の学校生活を収めるのに限界があり、生徒に愛着を持つ余裕がなくて少し残念。

◆本作品の一方の主人、公木造二階建て校舎についてもう少し触れてほしかった。

◆この小学校がどこのどんな地区にあって在校生が何名かなど、基本的情報が与えられず非常にストレスのかかる不親切な番組に思えた。

◆なぜ閉校に追い込まれたのか、最も児童数が多い時代で何人くらい子供がいたのかといった説明もほしい。

◆先生や生徒がこれからどこの学校に行くのか、先生のどんな思いなのかを知りたかった。

<提言>

☆説明を押し付けないことで見る人に余地を与えて結果を出す作り方に可能性を学んだ。同じ手法でぜひ次のモチーフを見せて頂きたい。

☆教育が大切といわれながらなんの手だても打ち出せない今の日本に、このような地方の取り組みがヒントになればいい。

※次回の放送番組審議会は1月19日(木)開催予定です。