番組向上への取組

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番組審議会だより

 北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,2ヶ月に一度第4日曜午前5:35から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。

第497回北海道テレビ放送番組審議会概要

日時

2017年9月28日(木)
15:00~16:40

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審議テーマ

HTBノンフィクション「カムイの鳥の軌跡~オオジシギ 2つの物語~」

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出席委員
平本健太委員長
作間豪昭副委員長
遠藤香織委員
喜多洋子委員
鳥居マグロンヌ委員
深江園子委員(レポート)
斎藤 歩委員(レポート)
稲井良介委員
高橋多華夫委員
佐賀のり子委員(新任)
会社側出席者
代表取締役社長樋泉 実
常務取締役國本昌秀
取締役森山二朗
役員待遇コンテンツ事業室長川筋雅文
報道情報局長大羅富士夫
編成局長福屋 渉
CSR広報室長岡 仁子
報道情報局報道部長伊藤伸太郎
番組担当カメラマン石田優行
番組審議会事務局長斎藤 龍

【会社報告】

  • 佐賀のり子氏に委員委嘱状交付
  • 9/1~3「HTBイチオシ!まつり」5万8千人にご来場いただき終了
  • 「どうでしょうキャラバン2017」」全日程終了
  • 「医TV」データ放送実証実験
  • onちゃん20周年感謝祭開催

【審議番組についての委員意見要旨】

《評価点》

〇言い伝えと科学的な視点を交えたというこの番組の構成はとてもユニーク。

〇構成もよく練られていて、オオジシギという小さな渡り鳥が背負っている神話と、その特徴にくぎ付けになった。

〇冒頭の手島三郎さんの版画の効果が大きく、かなり興味をそそられた。

〇美術関連では、いつもに加えとても美しさとエフェクトに力を入れていた。

〇たいへん手間をかけ、よく考えて構成された番組。番組で繰り返し流れるアイヌの歌と木を打ち鳴らして取るリズムも印象的で、とても面白く拝見した。

〇豊富な取材量と、的確なコメントで綴られたドキュメンタリー。「オオジシギの渡りのリアルタイム追跡」という情報を伝えながらも、筋書きはわかりやすく、楽しんで拝見した。

〇アイヌの伝説を絡めることで、北海道からしか発信できない重いメッセージを込めた作品に仕上げた番組の構成の仕方が絶妙。

〇「チピヤㇰカムイの神話」と、「日豪の研究チームの物語」2つのストーリーを交差させ、鳥インフルエンザ問題、湿地や草地の減少、干ばつや山火事などの環境問題をもう1つのテーマとして取り込みつつ、これまで解明されてこなかった渡りの謎を解くというワクワク感のある良作。

〇萩原聖人さんのナレーションは包み込むような声質で聞き取りやすく、森さやかアナウンサーの語りは叙情的で物語に入り込ませてくれた。

〇石田カメラマンは、見慣れた画角よりも半歩踏み込んだ画角で対象を覗き見ている。オオジシギの顔のクローズアップの焦点が黒い瞳の奥に合わせてあるように感じ、番組冒頭からすっかりオオジシギに同期してしまった。

〇驚異的な10日間の渡りルートが解明された科学的研究内容が国際的な感染症や温暖化、風力発電など、多角的な視野に繋がるという新しい情報とその広がりはとても貴重。

〇圧巻はディスプレイフライトの「音」。最初は、効果音をはめたのかと疑うほどの明瞭さで、繰り返し聞くと、実に見事に音を捉えていた。

〇GPSデータと風向のデータを重ね合わせて見せるのはとても説得力があり感心した。番組オリジナルの分析だと聞きいっそう驚いた。

〇発信器をとめてある紐について、「数年で劣化し、自然に外れる」という説明もあり、視聴者が疑問に思うであろうことにきちんと答えた行き届いた説明だった。

〇秋辺デボさんのインタビューもよかった。「鳥が飛んでいるというのが、豊かさの象徴だ」というフレーズが印象的だった。

〇湿地が、オオジシギの繁殖には欠かせないこと、人間にも大きな恵みをもたらしていること、一方で、北海道の湿地がこの50年で7割も失われたことなど、番組を通じて理解することができた。

〇「厚岸のカキがおいしいのは山の養分が海にそそがれるんだ」というのも、実際に恩恵がわかる場面だった。

《改善点・要望点》

◆アイヌの話と調査のストーリーの二つが交錯しており、それが環境問題という大きなテーマにつながっていくという流れについて、視聴者にその深い意図が一度の視聴で読み取れるか、少し難しいのかなと感じた。

◆鳥インフルエンザを取り上げたところが少しわかりにくい。「鳥インフルを世界全体でコントロールするためには、渡りのルートの解明が重要」ということを伝えるのであれば、違う構成の方が分かりやすかったのではないか。

◆鳥の種類別の「渡りの成功率」などのデータも示されるとより勉強になった。

◆オーストラリアの環境変化についてのナレーション部分、「かつて心を奪われた風景はここでも変わり始めていました」は、かつての環境が自然と伝わる映像が見たかった。

◆エンディング映像で、苫東にある弊社の石炭火力発電所が使われ、次に煙の出た煙突が写っていた。発電所がもうもうと煙を出しているかのように、視聴者に間違った印象を与えてしまうおそれがある。

◆現在、北海道では、湿地の保全にどのように取り組んでいるかが気になった。

《提言》

☆このドキュメンタリーはドラマ性も高い作品だった。北海道で暮らすテレビマンならではの視点が随所に感じられ、北海道のテレビ局だからこそ、世界に問うことのできるドラマになっていた。

☆秋辺デボさんの思い「山は山のままで、谷は埋めなくていい、川は堰き止めなくても鮭はとれる、それに気づいて欲しい」と「風がふき、鳥が舞うしあわせの国」が次世代の子どもたちにも届けられたら良い。

☆白老のアイヌ博物館や象徴空間の完成を2020年に控え、アイヌ文化に対する関心が近年高まるなか、北海道に本拠を持つHTBが、今後も番組作りの中でアイヌ文化を紹介し、その伝承や保存に寄与されることを望む。

※次回の放送番組審議会は10月26(木)開催予定です。


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