北海道テレビ:HTB online 医TV

2017年10月26日14時35分

著者名:HTB医pedia編集部

住み慣れた地域で自分らしく生きるために ①家庭医と総合診療

  

生活者の誰もが「住み慣れた地域で自分らしく生涯を過ごしたい」と願っています。これに対し、国は「地域包括ケア」を推進することで、地域の医療や介護福祉の充実を図っています。
北海道という広域医療圏を有する地において「地域包括ケア」を充実させるために欠くことのできない医療の取り組みのうち、医療の過疎・過密が顕著な中で、その改善に期待されている「家庭医と総合診療」について紹介します。

広域医療圏を有する「北海道」において、地域によって生活環境、食習慣に違いが有る中、「家庭医」の役割とは、病気の治療は勿論のこと、病院の原因となる生活上のバランスを診ることが非常に大切となっています。「家庭医」は、総合診療として、「内科」・「小児科」・「外科」・「産婦人科」など、臓器、疾病にかかわらず、患者の診療を行ったうえ、必要が有れば、専門の医師と連携し、対応していきます。
「北海道家庭医療学センター」では、北海道に四つの直営診療所と、自治体などから委託を受けた五つの病院や診療所で、「家庭医」による総合診療とともに、「家庭医」の育成も行っています。

高齢となれば、身体的機能が低下するため、病気を完全に無くすということは難しくなってきます。
そこで、「家庭医」は、総合診療として、医療の視点のみならず、介護などの視点を以て、地域内の医療サービスを繋いでいくということも担っています。
現状、専門的な教育を受けた「家庭医」は全国でも1,000人にも満たない状況ですが、「日本専門医機構」によって、2018年に「総合診療専門医」の研修・養成が全国的に開始されます。
これからは、総合診療としての「家庭医」と、臓器、疾患別で診療を行う病院・診療所の間で連携を深め、一時医療(プライマリ・ケア)を実践することが必要となってきています。

北海道内の各市町村には、「地域包括支援センター」が設置され、地域住民の保健・医療・福祉に関する総合的なマネージメントなどを行っていますので、是非ご相談ください。

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