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高齢者の貧困の実態~「下流老人」作者に聞く

2016年3月30日放送

高齢者の貧困問題が深刻化するなか、「下流老人」という言葉が注目されています。
生活保護と同じかそれより少ない年収で暮らし困窮する高齢者たちのことです。
この「下流老人」という言葉を生んだ
NPO法人ほっとプラスの代表・藤田孝典(ふじた・たかのり)さんにインタビューし、
誰もが貧困に陥る可能性のある現実を聞きました。

「一言で言うと普通の人が下流化している。年収が600万円とか1千万円あった人も、
病気や介護などいくつかの要素が重なるだけで下流化する。
現役時代の年収とかは関係ない」と話す藤田さん。
背景として「根本的に社会保障制度が追いついていない。
家族がいることが前提だし(制度ができた時は)
70歳を過ぎたら死ぬのが一般的だった」ことを指摘しています。
日本の高齢者の貧困率は18%。すでに5人に1人が「貧困」状態です。
藤田さんは下流化する原因の一つに人間関係を挙げています。
「下流老人の特徴は収入がない、貯金がない、それと合わせて頼れる人がいない。
この頼れる人がいないというのが最も大きな問題。
日本は昔から自立していることが素晴らしいとされている。
人との支え合いやつながりを軽視したり希薄にしたりしてきた影響が大きい」

国は貧困対策を打ち出せないまま、膨れ上がる社会保障費を抑えるため、
介護サービスの削減や生活保護の引き下げを始めています。
藤田さんは「かなり危惧している状況。社会保障費を削る時期ではない。
必要な人にサービスやお金が行き届かなくなると
これからさらに貧困状態になる苦しい人が増えてくる可能性がある。」と指摘。
また、40代以下の若い世代にとっても他人事ではなく、
藤田さんは「非正規雇用が広がっている状況だったり、若い人の賃金が伸びていない、
未婚率が高く結婚できていない状況だったり、
若い人がいまの高齢者よりもかなり悲惨な状況で現役時代を過ごしている。
この層が高齢期に入ると、生活が逼迫してくる人が大半になるだろう」と話します。
下流化する要因の1つに挙げられる「人間関係の貧困」を防ぐために、
大切なのは地域のなかで頼れる友人をもつことや
困った時の相談窓口を知っておくことだと話していました。

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