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『レビー小体型認知症』とは?誤診や見過ごしに注意!早期発見が大切

2016年5月 3日放送

札幌市南区に住む、86歳の男性。5年ほど前から物忘れが激しくなりました。
それだけではありません。ないものが見える「幻視」という症状が家族を驚かせました。
医師の診断は「レビー小体型認知症」でした。

原因は「レビー小体」というたんぱく質です。
脳の中心部に貯まることでパーキンソン病を引き起こす物質ですが、
そのレビー小体が広く大脳皮質にまでおよぶと、
言語や記憶などに変化をもたらす「レビー小体型認知症」となります。
原因物質が同じため、多くの患者がパーキンソン病と同じく、
手の震えや小刻みな歩行などの症状を伴います。

レビー小体型認知症の患者には幻視や体のこわばりのほか、
うつ・めまい・失神などさまざまな症状が現れます。
そのため、診断が難しく、別の病気と誤診されることも。
レビー小体型認知症には"薬の副作用が出やすくなる"という症状もあるため、
患者にとって誤った診断は、非常に危険です。
特に幻視の症状から精神疾患と診断され、抗精神病薬を投薬されると
認知症の症状が進んでしまうこともあります。

早期発見のために有効なのはSPECTという、脳の血流を見る検査です。
レビー小体型認知症の患者は、後頭部の血流が低下するという特徴があり、
それを診断する方法です。

レビー小体型認知症の患者は、暴力や徘徊などが比較的少なく、
正しい診断に基づき、症状を受け入れながら過ごせば、
比較的穏やかに過ごせるといわれています。

推計によるとレビー小体型認知症の患者は国内に92万。
しかし、診断を受けていない人や別の病気と誤診される人がまだ多いのが現状です。

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