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生活困窮者でも安心できる診療を~無料低額診療とは

2016年1月 8日放送

小樽協会病院に月1回程度通っている57歳の男性。
糖尿病で診察を受けていますが診療費を病院が負担しています。
利用しているのは「無料低額診療」。
所得の少ない人が、無料または一部負担で
診察を受けられるようにする病院の取り組みです。
小樽協会病院では制度の利用者が月に約100人います。
65歳の1人暮らしで月の収入が12万732円以下なら医療費はゼロ。
14万854円以下なら1割負担になります。

57歳の男性は、糖尿病のため定職に就くことが出来ず、
79歳になる母親の介護をしながら
月額およそ13万円の母親の年金で2人暮らしをしています。
小樽協会病院などを運営する社会事業協会の病院での利用者は
10年前に比べ倍増しました。

需要が増える一方で課題もあります。
無料低額診療を行っているのは、道が把握しているだけで45の医療機関。
道内の病院全体の0.6%にしかすぎません。
しかもそのほとんどは札幌、函館、旭川、苫小牧など都市部に集中。
また、小さい負担で診断を受けられたとしても、
病院の外にある薬局の処方箋を受け取った場合、
その薬代は助成の対象外になることが多いのです(いわゆる院外処方)。
そのため苫小牧市はおととし4月から院外処方の薬代の助成を始めました。
助成金の期間は初診から最大で半年。
勤医協苫小牧病院では患者の収入状況を病院側が把握するため、
プライバシーに配慮した相談室でソーシャルワーカーが話を聴きます。

現在、無料低額診療の院外処方に助成金を出しているのは
苫小牧市のほか旭川市、東川町、東神楽町の4つの自治体だけ。
受けられる医療に地域格差が生まれている現状に病院のソーシャルワーカーは
「多くの市町村でこの事業が展開されることが望ましい」と話しました。

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