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高齢者の"孤食・偏食"~食べ方ひとつで栄養にも病気にもなる?~

2016年10月26日放送

6人に1人。これは高齢者で栄養不足に陥っている人の割合です。
栄養不足の原因は偏った食事。「偏食」は、ひとりで食事をする、
いわゆる「孤食」が原因となることが少なくないようです。

札幌市厚別区のスーパーマーケットでは、
午前10時の開店直後から総菜コーナーに高齢者の姿がありました。
「妻が入院しているから、自分だけ料理を作るのは面倒くさい」
「1週間分ごはんを炊いて、お茶漬けさらさら沢庵をぼりぼり」
「料理するのは大変。妻がいた時は何でもやってくれた。1人だと不規則に」
一人暮らしや家族の入院などの理由で、弁当や総菜を買い求めていました。

札幌市厚別区の市営団地に1人で暮らす84歳の男性。
足が悪く養介護1の認定を受け、糖尿病も患い1日3回薬を飲んでいます。
冷蔵庫にはヘルパーが買ってきてくれた総菜などが入っていて、揚げ物が目立ちます。
ヘルパーは週2回。娘や親戚は道内にいますが、家に来るのは年に数えるくらいです。
「あんまり食いたくない。正直言うと」
薬を飲むためだけに食事をすることもあると話しました。
ごはんは2日前に炊いたものを保温。すこし黄色くなり始めていました。
1回に2合炊いて食べきるのに3、4日はかかります。
この日の夕食はヘルパーが茹でてくれた小松菜としょうゆをかけただけのトマト。
そしてスーパーの総菜の白身魚のフライでした。

管理栄養士は総菜をうまく活用するようにと話します。
「体が不自由で1人分を作るのが難しい方は何か足りないもの、
野菜が足りなければコンビニの煮物や野菜サラダを追加する。
(総菜を)うまく利用して、足りない栄養素を追加する方法が良いと思う」

札幌市厚別区のショッピングセンターにオープンした『健やか食堂』。
地域の健康寿命を延ばそうと塩分やコレステロール、糖質を
それぞれ抑えた3種類の定食がウリです。ひとつ650円。
塩分を抑えるため、カツオなどからとっただしを使って味付けしています。
同じ建物にあるスーパーマーケットで、同じ内容の弁当も販売する予定です。

管理栄養士は「毎日ちゃんと食べないとと思うと逆にストレスになる。
1日、2日とかで帳尻合わせをしてほしい。そんなに毎日バランスは
うまくとれないと思う。きのう野菜を食べなかったらきょう食べればいい。
色を考えてほしい。茶色茶色にならない、白っぽい食材ばかりにならないように」
とアドバイスしています。

10月26日に発表された国勢調査(2015年)の結果では、
道内の一人暮らしの高齢者はこの5年で5万人以上増え、約31万9000人に。

つい偏食になりがちな高齢者の食事。
偏った食事は身体にさまざまな悪影響を及ぼします。
例えば、牛モモ肉や納豆、油揚げなどに多く含まれる亜鉛。
食事が偏り、亜鉛の摂取量が不足すると舌の表面にある
味を感じる細胞=味蕾(みらい)が少なくなり、味を感じにくくなります。
市販の加工食品やインスタント食品などに含まれる食品添加物は亜鉛の吸収を妨げます。味覚機能が低下するとより濃いものを食べたくなってしまい、
病気に直結しやすくなるという危険もあります。
足りない栄養素を補うためにスーパーやコンビニの総菜をうまく活用したり
食べ物の「色」を少しでも豊富にしたりすることを心掛けてみてください。

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