日本史の勉強において、最も重要なことは、「まず興味をもつこと」。
まぁこれは、「学問すべて」において言えることだけれど、こと「歴史」に関しては、「ちょっとおもしろいかも!」と思えたら、これほど楽しい勉強は他にない。
今回の「どうゼミ」は、まさに、その一点を追求した。
とにかく歴史を「案外おもしろいじゃないですか」と思っていただけるかどうか?
従って、「受験にすぐ役立つか?」と言われれば、「いえ!役立ちません!」と断言できる。
信長、秀吉の「織豊政権時代」が、大学入試において出題された例は、極少ない。
しかし!しかし!案ずるな受験生!
我が「どうゼミ」、大泉校長は、せっぱつまった受験生諸君のために、ステキなコーナーを用意してくれた。
入試必勝コーナー!
これは、校長が滋賀の温泉宿で、夜中2時過ぎまで、ひとり悶々としながら、ずっと考えていた珠玉の語呂合わせである。
よし!もうぐだぐだ言わんから、すぐに覚えよ。
【先土器~弥生時代の主な遺跡】
《先土器文化》
1.岩宿遺跡(群馬県)
(注・校長は「いわしゅく」って言ってたけど、「いわじゅく」が正解。)
・・・先土器文化遺跡の最初の発見地である。
関東ローム層から、打製石器が発見された。
はい!語呂!
群馬くん イワシ食い過ぎ 船頭気分か?
(群馬県 岩宿遺跡 先土器文化)
どうだ!無駄な語句を一切使わず、発音の違いだけで、重要語句が全て網羅されている。
意訳)群馬君というイワシ漁船の新人船乗りが、せっかく捕ったイワシをバクバク食って、一向に仕事をしない。それを見たベテラン船乗りが「おまえは船頭気分か?10年早えんだよッ!」と、怒った。
はい!次!
《縄文文化》
縄文文化は「大盛り」で覚えよう!(「大盛り」の法則)
2.三内丸山遺跡(青森県)
・・・縄文文化で最大の集落が発見された。
よし!語呂!
大盛りを 3つください 3ないジョ
(青森・最大 三内 縄文)
ここらへんから、校長も苦しくなってきてるぞ。
意訳)ラーメン屋に3人の男がやって来た。「大盛りを3つくださーい!」。ところが、閉店間際だったのか、3人分のラーメンが残っていない。困った店主は、ちょっと頭をかきながら「3つもないジョ!」と、今じゃすっかり忘れ去られた「ハタ坊」のマネをして、その場の雰囲気を和らげようとした。
はい!次!
3.大森貝塚(東京都)
・・・縄文遺跡の最初の発見地である。
アメリカ人のモースによって発見された。
語呂!
大盛り貝っつーか 東京ばな奈だジョ
(大森貝塚 東京 しょっぱな 縄文)
もう、これを考えている時点で、午前0時は回っていた。校長の頭脳は、破壊寸前。
意訳)先ほど、大盛りのラーメンを断られた男たち。今度は、海辺の食堂にやってきた。迷わず、その店の名物「貝の磯焼き」を注文。もちろん大盛りで。ところが、出された料理を見てびっくり!東京みやげのお菓子が、塩焼きになって出て来たのだ。驚いた男たちは先ほどのラーメン店主の口調をマネて、こう言った。「大盛り貝っつーか・・・これ、東京ばな奈だジョ!」。
もう、すべてに無理がある。
ちなみに、この遺跡の発見者「モース」の名前も覚えておきたい人は、貝のかわりに東京ばな奈を塩焼きにして客に出した、ふざけた店のオーナーの名前を「モース」という米国人と考えればよい。
モースさんに もの申す! 大盛り貝っつーか 東京ばな奈だジョ
ほい!次!
4.亀ヶ岡遺跡(青森県)
・・・最も発達した技巧の縄文土器が発見された。
はい!語呂!
大盛りの 亀が多か遺跡に ジョーもドキッ
(青森 亀ヶ岡遺跡 縄文土器)
午前2時。精も根も尽き果てた校長の、悲鳴が聞こえてきそうな語呂である。
意訳)たいへん珍しい遺跡が発見された。「亀」の形をした「土偶」のようなものが、多数出土したのである。この地方では、古来「亀」を神聖なものとして崇めていたのだろう。古墳には、とにかく「亀土偶」が大盛りである。福岡の団体客も、そりゃ驚いた。「亀が多かぁー!」。横で、トレーニングしてた矢吹ジョーも、驚いた。ドキッ!
いいか!その通り、むちゃくちゃだ。
しかし!とにかくこの「わけのわからん語呂」を必至で覚えろ!
必死で覚えようと試みるキミの、思考回路はきっとこうなるはずだ。
「大盛り貝っつーか・・・そのあとなんだっけな・・・そうだ!大森貝塚は、東京で発見されたから、東京ばな奈だ!」
そうだ。語呂を覚える前に、いやがおうにも、出土した県名から、遺跡の特徴まで、全部先に覚えてしまうのだ。
この「難解な語呂」をカンペキにマスターするためには、「大森貝塚は、東京で発見されて、縄文文化最初の発見地だ」って、スラスラ言えないとダメなのだ。
校長の語呂の素晴らしさは、実はこの「逆転現象」にある。
奥深いのだ。
さぁ!次回は「弥生文化の主な遺跡3つ」を覚えてもらうぞ。