5月1日より全国のローソン・ロッピー端末と道内HTBグッズ販売店にて、「どうでしょう本・第2号」の予約受付がスタートいたします(一般の書店での取り扱いはありません)。
創刊号をお読みになった方は「これがどういう本なのか」、だいたいのイメージはできているわけですが、まだまだ多くの方は、この「一風変わった本」についてご存知ないでしょう。そこで、内容について少しばかり説明させていただきます。
この本は、番組内容をそのまま後追いした、いわゆる「番組本」ではありません。
逆に「番組では出来ないこと」、本だからこそできる「おもしろさ」、そして「気安さ」で、「思いついたことをどんどんやっていこう」という趣旨で作った本であります。
ですから、すべての内容について新たに取材をし、書き下ろし、イチから作り上げた「もうひとつのどうでしょう」と言えるものです。
創刊号の特集は、ディレクター陣が二人だけでスペインへ飛び、「牛追い祭りは本当に危険なのか?」を現地で徹底検証した「スペイン大紀行」でありました。これは50ページにも及ぶ長~い文章と、数多くの場面写真によって、読んだみなさんも、我々と一緒にスペインを旅しているような、まさに「どうでしょうテイストな読み物」を目指しました。
カリスマ・スタイリスト小松江里子が、出された「お題」に沿って衣装を用意するという「スタイリスト大喜利」。
創刊号のお題は「荒々しい男」でありました。「荒々しい」と聞いて、小松がどんな衣装を用意するのか?
「わたしはね、双子のカンフー兄弟みたいなのをイメージしたわけ」
小松が言うわけです。
(双子のカンフー?どんなだろ?)
読者のみなさんも脳内をフル稼働して、それぞれ「荒々しいカンフー兄弟」を想像し、そして、ゆっくり次のページをめくるわけです。そうしますと、
「ぶははははは!なにコレ!」
大鈴ご両人がヌンチャクかなんか振りかざして、荒々しくこっちをグッと睨みつけているお写真がドーン!と出てきて・・・まぁ「写真の一発芸」みたいなコーナーです。
ついでですから順を追って全部言いますと、次に鈴井貴之執筆の「自己分析ノート」なるページがあります。「正しい駄洒落の考え方」と題して、彼が番組内で駄洒落を連発するようになったいきさつを書いておられます。
どうでしょうを取り巻く人々を取材したレポート「ビジービーの真実」。これは、番組の裏側で活躍する「美術スタッフ・ビジービー」の姿を、ライターさんに客観的な見地で書いてもらったものです。番組で使っているイラストはこんな手順で描かれているのか、こんな裏話があったのかと、興味深い内容でございます。
そして、大泉洋が渾身の力で書き上げた小説「一生のその先」。嬉野先生は、もう書き出しを読んだだけで「泣けてきちゃった」という、そんなお話を大泉洋が書いています。ヤツの、新たな才能を見せつけられました。
最後にあるのが「今日のonさん」というグラビアページ。創刊号の感想で、「このページが一番好き」という方々のなんと多かったことか。
そして、この本の隠れたエッセンスともいうべきものが、あちこちに挿入される「パロディ広告」の数々。これはもう見てもらわないと、その不条理さは伝わりません。ここらへんまさに番組と同じ。
こんな内容で、創刊号はビッシリ100ページ。
そして!満を持して「第2号」が発売決定!5月1日より予約開始!と、そういうことになったわけでございます。
創刊号をお買い上げの皆様は、最後のページに「次号予告」がありましたから、今号の内容については、だいたいご存知でしょう。
最初は「巻頭特集」でしたね。内容はこんな感じです。
完全保存版!語呂で覚える地理・歴史「大泉校長の語呂大全集」
どうゼミ監修による初の本格的受験参考書がここに誕生!
付録には生徒・安田くん愛用の「受験必勝アイテム」を封入予定!
案ずるな!受験生!これさえあれば合格間違いなし!
そんなことが書いてありました。はい、ぶっちゃけ言います。
「大泉校長の語呂大全集」は、ありません。
従って「安田くん愛用の受験必勝アイテム」も封入されません。
内容は大幅変更です。
いいですね。「ダメ!」って言っても、もう無理です。
第2号は、「四国大特集号」でいきます。
「四国といえばうどん!」
「うどんといえば森崎博之!」というわけで、「四国八十八か所Ⅲ」に登場したチームナックス・リーダー森崎博之を今回、「うどんリーダー」に任命し、彼の組み立てた「うどん行程表」に従って、香川のうどん屋を巡りました。1日で7軒。食いましたよ。オススメのうどん屋ばかり7軒。
本場の讃岐うどんを味わったことがない人も、食ったことがある人も、あらためて、我々がここまで惹かれてしまった讃岐うどんの素晴らしさと、それを食えることの幸せ、それをご紹介したいと思います。
「一杯百円の幸せ~3年ぶりの香川うどん紀行~」
いくつかの場面を抜粋してご覧いただきましょう。
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「入りむわーす!」のれんを勢いよく跳ね上げて店に突入するうどんリーダー。
入った右手にガラス張りの「天ぷら揚げ所」があって、おばちゃんがアツアツの天ぷらを一日中揚げています。
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店を出た瞬間、3人とも笑い出しました。
「アハハハハハ」。
おもしろくて笑うのではなく、「うれしくて」「幸せで」笑ってしまう。
「アハハハハハ」。
3人合わせて510円。
「アハハハハハ」。
これが、香川のうどん屋のすばらしさ。
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「では、みんなで遊園地に行きますか!」
「行かなくていいよ」
「えー、この近くにですね、ニュー!レオマワールドという・・・」
「いいよ別に」
「じゃ行きましょう!」
「いいって!」
さすがの私も「おっさん3人で遊園地に行くのはどうか」と思ったが、
「にぃやー!楽しくなってきましたねぇ!うははははは!」
リーダーはお構いなしに、
「レッツぐぉうー!」と車を走らせたのである。
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「おれ、ぶっかけ食いたいな」
「いいじゃないですか!ぶっかけ食いましょう!ねぇ嬉野さん」
「いや、もう、うどんはいいんじゃない?」
「なにをバカな。さぁ!藤村さん行きましょう!」
「行こう行こう」
「ぬれっつぐぉーうッ!」
「うるさいってもう」
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リーダー森崎博之と3人で旅する香川。考えてみれば、鈴井・大泉以外の人間と我々ディレクター陣で旅をするなんて、初めてのこと。でも、たった一日ではありましたが、リーダーと3人で過ごした時間は、とても楽しいものでした。
今回は、讃岐うどんの美味しさとともに、この森崎博之という愛すべき男についてもスポットを当ててお送りいたします。
そして、リーダーとうどん屋を回った翌日からは、私と嬉野先生の二人だけで四国を旅しました。
3月初旬。まだ桜の時期には早かったけれど、あちこちで梅の花が咲いておりました。
いつもはせわしなく回る寺を、ゆっくりと見て回る。ベンチに座って、お遍路さんの行き交う境内を眺める。
別に思い出に浸るとか、そういう郷愁じみた気持ちではないんです。
ただ、幸せでしたね。
「来てよかったねぇ、嬉野先生」
「よかったねぇ、藤村くん」
早春の四国。あのゆるやかな感覚を、嬉野先生が書きます。
「タイトルは?」
「なんでしょうね。わかりません」
先生は、まだのんきなことをおっしゃっておりますが、旅情たっぷりのお写真とともに、過去と未来が交差する、妄想たっぷりの「癒しの四国紀行(仮)」が登場です。
これら「四国大特集」に続き、「スタイリスト大喜利」のコーナーがスペシャル版で登場。
スタイリスト小松が韓国へと渡り、映画修行中のミスターにいやがらせ・・・いや、ミスターを見事にドレスアップした一部始終を誌上ドキュメントでお送りいたします。
衣装はすべて現地調達!テーマは自由!
果たしてカリスマは、韓国でどんな衣装を見つけ、どう調理するのか?
カリスマの仕入れからスタイリングまでの全仕事に完全密着。
題して、
スタイリスト大喜利スペシャル「カリスマ in KOREA」
一部を抜粋してご覧にいれましょう。
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「ちょっと!早く行こ!」
人込みの中を軽やかに進んでいくカリスマの姿は、通い慣れた商店街を闊歩する主婦のようにも見える。
「これいくら?・・・え?2百円!ウソぉ!」
まるで大根でも売るように、ワゴンの上に山積みされたセーターが「どれでも2百円!」という投げ売り状態で売られていた。
カリスマは目にも止まらぬ手さばきでセーターの山をかきわけ、その研ぎ澄まされた嗅覚でスパッ!と目当ての一枚を引き抜いた。
「どうコレ!」
「どうって・・・」
派手なのか地味なのかよくわからない、それはグリーンのベストであった。
「英国風でしょ」
「あぁ?」
「コレ買って」
「あぁ」
言われるがままに金を払う。振り返るともうカリスマは次のワゴンを漁っている。袋を下げてその後を追う我々は、バーゲンに付き合わされた亭主のようである。
「ちょっとスゴイよ!毛皮のコート!」
「ゴージャスだなぁ」
「千円だって」
「ウソつけ!」
「お兄さん、これ千円でいいんだよね?」
「センエンOK」
カリスマは毛皮のコートをまるで毛ガニのように取り引きしていた。
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明日の撮影に備え、ホテルの部屋で最後のチェックに入った。カリスマと一緒にそれぞれのスタイルをチェックしていく。
「まず・・・この毛皮のコートに合わせるズボンはどれさ?」
「これさ」
「えっ!」
私は驚いた。カリスマは袋から黒いタイツを取り出したのだ。
「それズボンの下に履くんじゃねぇの?」
私はてっきりミスターの防寒用にそれを買ったのだと思っていた。
「違う違う。まんまタイツさ。して、この上からこれを履くわけさ」
今度は袋から、荒々しい虎の絵柄がプリントされたパンツを取り出した。
「ちょっとぉー!どこで見つけたのさぁ!そんなパンツ」
副社が悲鳴を上げた。
「ほらこんな感じさ」
構わずカリスマがタイツの上にパンツを重ねて見せた。股間に鎮座する虎が鋭い視線でこっちを睨みつけている。
「ちょっと男らし過ぎねぇか?」
「ぶはははははは!」
副社はまたもバカ笑いを始めたが、明日、自分の亭主がぴちぴちの黒タイツに虎のパンツといういで立ちでソウルの街角に立つことを本当にわかっているのだろうか。
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脳内をフル稼働して、今現在あなたが想像し得る、次のようなスタイルを思い浮かべていただきたい。
南大門で仕入れた「千円の毛皮のコート」に、ボトムはスリムな「黒タイツ」。その上に「咆哮する虎の顔がプリントされたブリーフ」を重ねるという、破天荒極まりないスタイルである。
タイトルは、「疾走するタイガー!」
では、心してページをめくり、ゴージャスな走りを見せる虎をご覧いただこう。
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この後に、まぁそういった衣装を着込んだミスターの写真がドーンと出てくるわけでございますね。
今回の「スタイリスト大喜利」は、スペシャルの名にふさわしく、30ページにも及ぶ長編となっております。創刊号の大喜利は、たったの6ページでしたから、このボリュームアップたるや相当なもの。
このほかにも、まだ手付かずではありますが、「巻頭グラビア企画」「今日のonさん」「ビジービーのお仕事図鑑」、そして皆様お待ちかねの大泉さんの小説「一生のその先」が完結の予定!と、もうびっしびしに内容があふれかえっておるわけでございまして、現在の試算によりますと、そのページ数はおよそ「170ページ」。「大幅な増量!」と、かといって「値段の方も大幅アップ!」というわけにもいかず、申し訳ないんですが、
創刊号の「赤いスカーフ」「荒々しいしおり」のようなオマケは、今回は付けられません!
と、それを言いたかったわけでございます。すいません。
それともうひとつ。おわかりのように、この本には、カワイイ洋ちゃんや、かっこいいミスターのお写真は一切出てきません。にょういずみが、がんばって書いた小説。虎のパンツを履かされたミスター。子猫ちゃんの皆様には、その点も先に申し上げておかねばなならいでしょう。
「オマケなし」「カワイイ洋ちゃんなし」との認識の上で、それでもよろしければご予約下さい、それを先に申し上げたかったわけでございます。
「もうひとつのどうでしょう」。
どうでしょう本第2号は、創刊号よりも大幅ページ増で5月1日より予約開始です!