2018年08月01日(水)
100回目の夏、甲子園
いよいよ8月5日(日)から、夏の甲子園が始まります。
100回目の記念大会の今年は、史上最多の全国56校が出場。
北照高校と旭川大学高校の2校が、南北北海道の代表です。
その陰で、多くの選手たちの夏が終わりました。
オホーツクの紋別高校。
11年前の統合によって生まれた新しい学校に、
心強い存在がいます。
浅沼寿紀さん29歳。
かつてファイターズで活躍した、旭川出身の道産子左腕です。
引退後は、ファイターズの球団職員に。
3年前、紋別市に出向し
紋別高校野球部のコーチになりました。
この夏、浅沼さんは、
高校時代から慣れ親しんだスタルヒン球場のスタンドで
熱心にスコアを書きつつ、選手にエールを送っていました。
部員30人の野球部。
プロで培った技術、考え方のすべてを伝えました。
素晴らしい吸収力で自分のものにした選手たちは
地区予選を勝ち抜き、初めて北北海道大会に進出。
浅沼コーチから学んだこと、大会前に貰ったお守りを携え
ベスト8まで残りました。
「浅沼コーチとの出会いで人生が変わった」
と話すのは、エースの柴門尚憲投手。
浅沼コーチと同じ、サウスポーです。
中学時代は、全校生徒がわずか14人で
野球部がなく、陸上部に所属していました。
再び高校から野球を始め、偉大な左腕の
マンツーマン指導で、大きな成長を遂げました。
試合後、敗れた紋別高校の控え室。
ラストミーティングで涙を流す選手たち。
浅沼コーチがそっと肩に手を置くと、
「ありがとうございました!」
と泣きながら抱きついていました。
「"よくがんばった!"と声をかけてあげたいです。」
と話した浅沼コーチ。
3年間の努力、大好きな浅沼コーチと過ごした日々は
選手たちの中で、これからも輝き続けることでしょう。