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番組審議会だより
北海道テレビ放送では、番組審議会委員10名の方による放送番組審議会を設け、毎月1回(8月と12月を除く)審議会を開催して、放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
番組審議会でのご意見は,2ヶ月に一度第4日曜午前5:35から放送の「あなたとHTB」でもご紹介していますのでどうぞご覧ください。
第502回北海道テレビ放送番組審議会概要
日時
2018年3月22日(木)
15:00~16:50
審議テーマ
出席委員
平本健太 | 委員長 |
斎藤 歩 | 副委員長 |
喜多洋子 | 委員 |
鳥居マグロンヌ | 委員 |
深江園子 | 委員 |
稲井良介 | 委員 |
高橋多華夫 | 委員 |
佐賀のり子 | 委員 |
嶋田知紗 | 委員 |
佐藤 敦 | 委員(レポート参加) |
会社側出席者
代表取締役社長 | 樋泉 実 |
常務取締役 | 國本昌秀 |
取締役 | 森山二朗 |
役員待遇コンテンツ事業室長 | 川筋雅文 |
報道情報局長 | 大羅富士夫 |
CSR広報室長 | 岡 仁子 |
編成局長 | 福屋 渉 |
報道情報局報道部長 | 伊藤伸太郎 |
番組担当ディレクター・ビデオジャーナリスト | 阿部幹雄 |
番組担当カメラマン | 石田優行 |
番組審議会事務局長 | 斎藤 龍 |
【会社報告】
- 3月6日、イチオシ!スペシャル「へえ!ほお~150年 あなたと選ぶ重大ニュース」をゴールデン帯で放送
- 3月11日開催「今 私たちにできること~3.11とともに歩む」2800人がご来場
- 4月7日「HTB イチオシ!春まつり」を札幌ファクトリーで開催予定
【審議番組についての委員意見要旨】
《評価点》
●ヒグマの生態を中心として、知床の置かれている状況をできるかぎり紹介しようとした姿勢に共感した。
●とても見応えのある番組だった。知床ルシャについてもヒグマについても初めて知ることばかりで、貴重な映像に溢れていた。
●ヒグマが200~300メートル沖合まで泳いで渡って鳥の卵を食べ、海に潜ってカラフトマスをとる映像に驚いた。たいへん貴重なものだと思う。
●冒頭で写真家の阿部幹雄さんが「生態系の頂点にいるものに対する畏敬の念を感じる」と話されていたが、本当にその通りだ。
●キリコが子供たちを探す姿は、感情が伝わってくるようで切なくなった。グーが最終的にはいなくなったことにリアルな自然というものを感じた。
●ヒグマに名前を与えることによって、ヒグマが擬人化され、自分たちと同一視することができた。
●エンディングで、キリコとモグとハルが道を淡々と歩いていく姿は、自然の厳しさや命の儚さを考えさせ、とても印象的。見た者に何かを考えさせる良いエンディングだった。
●阿部幹雄さんの解説は分かり易く、またヒロ福地さんの「ヒグマの食べ残しをあさるためカラスがいつも後ろにいる」なども良い情報提供だ。
●クイズや模型、ヒグマが潜るときの時計など、色々なツールを通じて、ヒグマに関する基本情報を分かりやすく伝えていた。
●加藤登紀子さんのナレーションは、お腹の底にぐっとくる包容力を感じ、リアルな生態とタイトルから予想できるドラマへの期待が高まった。
《改善点・要望点》
◆子グマ物語的な作りになっていることに物足りなさを感じた。ゴールデンタイムなので、万人受けする作りにする必要があったのかもしれないが、作り手が本当に視聴者に伝えたかったことは他にあったのではないか。
◆知床で取材した質・量と同等、もしくはそれ以上の手間と準備をスタジオパートにも費やし、コンパクトに凝縮して濃密にするべきだったのでは。
◆マナー違反については、単に観光客の良心に任せるだけでなく、何らかの防止策をとっているのであれば、その紹介もあった方がいい。
◆ドキュメンタリービデオをスタジオで流す際にも画面右上に「LIVE」という文字が表示されていて混乱した。
◆知床のホテルやウトロ漁協での食べるシーンは不要と感じた。
◆ヒグマクイズは驚きや意外性が乏しく面白味に欠ける。
◆さまざまな動きを見せるヒグマの映像のバックに流れていた曲、マイケル・ジャクソンの「ビリージーン」に違和感を覚えた。
《提言》
☆今後もこのヒグマ取材を継続し、より興味深く、意義深く、特集する取り組みを期待する。
☆番組の作り手は、視聴者の知性や感受性をもっともっと信用しても良いと思う。たとえ難解なテーマであっても、作り手の揺るぎないメッセージが、素晴らしい映像と、十分に練られた構成で説得的に提示されれば、視聴者はそれを必ず受け止めるはずだ。
※次回の放送番組審議会は4月27(金)開催予定です。