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貨物列車脱線は踏切のレール腐食が原因か JR北海道が会見 専門家「踏み板を剥がして検査すべき」

16日に北海道森町で起きた貨物列車の脱線事故。JR北海道は会見を開き、現場の踏切のレールに著しい腐食があり、事故につながった可能性が高いと発表しました。

JR北海道・島村常務:「損傷した下り線側右レールに、著しい腐食が見られました。定期的な検査では、当該レールの腹部の腐食を把握できていませんでした」。

16日未明、JR函館線の森駅と石倉駅の間にある「鷲ノ木道路踏切」付近で、名古屋から札幌に向かっていた21両編成の貨物列車のうち後ろの5両が脱線した事故。踏切のレール周辺には穴が開き、1m以上にわたりレールが無くなっているのが確認されています。JR北海道によりますと、破損したレールは設置から32年が経過していました。

事故現場の線路点検は、今月12日に徒歩での巡回による目視で、さらに翌13日に専用の車両による検査を行っていたということです。鉄道事故に詳しい専門家は、保安検査の方法に問題があったのではと指摘しています。

工学院大学・高木亮教授:「レールは、踏切のところでは踏み板みたいなもので隠れている。踏切じゃないところと比べると、線路の保守・検査がより難しいところになります。もうちょっと頻繁に、踏み板を剥がして中をきちんと見なければならなかった。そのような手数を、十分にかけていなかったと考えられる」。

専門家の指摘について、JR北海道は…。

JR北海道・島村常務:「本来、踏み板を外して確認するのが望ましいということだが、社内的にはそういう場合は踏み板を外せというルールにはしておりません」。

踏み板を剥がしての点検は、実施していなかったというJR北海道。今回の事態を受けて、JR函館線の鹿部駅と長万部駅の間にある踏切のうち、海に近く腐食しやすい場所にある5カ所で踏み板を剥がし、目視による緊急点検を実施したといいます。

前田愛奈記者:「脱線現場です。ちょうどここは列車が停まっていた場所になります。今も復旧作業が、続いています」。

貨物列車が脱線した森町の現場では、線路の復旧作業が続いています。JR北海道によりますと、作業は順調に進んでいて、19日の始発から運転を再開できる見込みです。また、JR貨物も19日未明より運転を再開する見込みだということです。

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