【急展開】2022年の紋別空きビル火災、保険金目的の放火か 火災保険エキスパートら3人を逮捕
2025年11月13日 19:01 掲載
2022年8月、紋別市にある4階建ての空きビルを焼いた火災。発生から3年あまり経った12日、急展開を迎えました。
空きビルに放火し一部を焼損させた疑いで逮捕されたのは、いずれも住所不定・無職の稲葉寛容疑者(57)と深町優将容疑者(54)。そして旭川市の自称・会社役員、青山篤容疑者(65)の3人です。3人には、保険金をだまし取る目的だった可能性が浮上しています。
荒木俊光カメラマン)
「火事から3年が経ちましたが、建物はそのままになっています。窓枠や内部は焼け焦げています」
この火事によるけが人はいなかったものの、半分ほどが焼けてしまった空きビル。警察によりますと、この建物は青山容疑者が借りていたものだということです。
近所に住む人は火事の前、青山容疑者がこのビルで店を開く準備をしていたと話します。
近くに住む人)
「自分で中を直しているのは見えていた。何かやるんだろうなと。噂ではリサイクルセンターみたいなのをやると聞いていた」
近くに住む人)
「(本人から)店をやるんだと聞いていたから、物を片づけたりしていた。いい人だと思っていたけどね、若い人もいた。2人くらいいた」
仲間と一緒に開店準備をしていたという青山容疑者。火事の後、火が移り屋根が焼けてしまった近隣住民のもとに、青山容疑者が菓子折りを持って謝罪に来たと言います。
近くに住む人)
「誠心誠意、謝っていると思った。その時は漏電って言っていたから、仕方ないと思っていた」
「巻いていたコードから出火したというのは噂で流れてきた」
青山容疑者が先月まで営業担当として働いていたという運送会社の社長は、驚きを隠せません。
青山容疑者が先月まで勤務 運送会社社長)
「最初は部長という役職で入ってもらったが、それから1年2年経たないうちにお客さんから人当たりが良いので青山さんを役員にして頑張ってもらったらどうかということで、一応役員にした。まさかこういうことになっているとは思ってもみなかった」
社長は青山容疑者が3、4年前に、稲葉容疑者を会社に連れてきたと話します。
青山容疑者が先月まで勤務 運送会社社長)
「稲葉容疑者は会ったことがある。ここに来たことがある。青山容疑者と一緒に。(稲葉容疑者の立場は)私もよく分からないが、不動産関係をやっているというのは青山容疑者から聞いた。不動産を北海道で探していると言って、よく青山容疑者が同行していた。東川に見に行くとか、あちこちに見に行っていた。紋別もそう」
問題の空きビルは青山容疑者がこの会社とは別にやっていた個人事業で使っていたものだといいます。火事についてはこんな話をしていました。
青山容疑者が先月まで勤務 運送会社社長)
「(火災当日)青山容疑者から電話があって、「紋別の倉庫、火事があったんだ」と。いま思えば落ち着いていて変だったという感じ。(火災のあと)保険金がおりたとは言っていた。5000万だった」
今回、青山容疑者らとともに逮捕された深町容疑者は、火災保険のエキスパート。今回の事件当時は、東京に本社がある大手保険調査会社に勤めていたとみられています。
深町容疑者は稲葉容疑者らと共謀し、全国で同様の事件を起こしています。岡山県の住宅に放火した疑いで今年4月に逮捕。さらにその後、青森県と岐阜県でも逮捕され、保険金をだまし取る目的で住宅に放火し全焼させた罪で起訴されています。起訴状によりますと、いずれも深町容疑者が住宅内の座布団などにライターで火をつけたとされています。
けが人や死者が出る可能性もあった紋別市のビル火災。保険金目的の放火だったのか、警察は3人の認否を明らかにしていません。



























