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つべつ西洋軒の豚丼の豚肉を追う!|オホーツク北斗ポークができるまで~株式会社ミートテックの挑戦と今

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店頭に並ぶ製品のPRポスター

前回の記事:麺・豚・米...オホーツクのこだわりを凝縮した名店!【グルメグリ~つべつ西洋軒編~】

つべつ西洋軒の豚丼に使用されている豚肉のルーツを探りに、編集部は美幌町へ向かいました。

おいしい料理を陰で支えるこだわりの食材を求めて、津別町から車を走らせること20分。辿り着いたのは、東北海道一帯にこだわりの豚肉を卸している「株式会社ミートテック」。今回は、同社代表取締役社長・谷 政則さんに、オホーツク北斗ポークが生まれるまでのストーリーと、豚肉に懸ける熱い思いについて伺いました。

つべつ西洋軒と株式会社ミートテックの出会いは突然に......!

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オホーツク北斗ポークの生みの親、谷 政則さん

――早速ですが、オホーツク北斗ポークをつべつ西洋軒さんに卸すようになったきっかけについて教えてください。

谷さん:出会いは、とあるデパートでの催事でした。当社も出店していたオホーツクの物産を集めた催事につべつ西洋軒の榎本さんがいらっしゃっていたんですね。

そこで『目玉になるようないいメニューを作りたい』と榎本さんから相談を受けて。それなら、うちのオホーツク 北斗ポークがあるよ!と提案させていただきました。うちの豚肉は豚丼の本場、帯広に豚丼用として卸していたので、つべつ西洋軒さんにもいいのではと。

――オホーツク北斗ポークに変えてから、つべつ西洋軒がネットの口コミで大評判になりましたよね!

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オホーツク北斗ポークを使って提供される渾身の豚丼

谷さん:つべつ西洋軒さんの場合、豚丼の食材をオホーツク北斗ポークに変えてすぐの頃、『豚丼が食べたくなったら津別に行こう。本格的な豚丼が津別でも食べられる』と触れ込みました。当時は、豚丼は帯広で食べるものという認識があったので。

そうしたら、1人が話すと10人に広がり、10人がおいしいというと100人に広がって。紋別や遠軽からわざわざ足を運ぶ人もいるくらい、大人気になりました。榎本さんもプロモーションに力を入れてくださって。お互い、持ちつ持たれつの関係でお付き合いをしています。

オホーツク北斗ポーク誕生秘話とブランドに込められた社長の熱い想い

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それぞれの部位のおいしさを引き出すために、味付けまで試行錯誤された各種製品

――オホーツク北斗ポークの特徴について教えてください。

谷さん:一口に豚肉といっても、その特徴はさまざまです。オホーツク北斗ポークは"ジューシー&ソフト"のキャッチコピーの通り、良質の脂と甘み、やわらかい肉質を持つ豚です。 "

オホーツク北斗ポークのこれらの特徴は、飼養のこだわりから生まれます。この豚を育てているのは、オホーツク管内の養豚農家さんです。麦を多めにした良質な飼料を与え、さらに健康的に育つよう飼養環境にも配慮しています。

――そもそも、なぜオホーツク北斗ポークを作ろうと考えたのですか?

谷さん:オホーツク北斗ポークを作る以前、豚の産まれる数が多い年は供給過多になり商品が余ってしまい、少ない年は需要に応えられないなどの問題がありました。

その打開策を考えた時に、"いい豚を作れば市場の需給バランス・生産量に関係なく、ブランドを求めて購入してもらえる"と。

おいしい豚肉を作れば、卸先の飲食店もおいしい料理を提供できますし、それを口にする消費者も喜んでくれると思ったんですね。ブランド肉の安定供給が可能になれば、管内の養豚農家の収入の安定にもつながります。

生産者、飲食店やスーパーなどの卸先、消費者、それぞれがオホーツク北斗ポークによって幸せになって、地域が盛り上がるのではと。私はその後押しをしていく"応援団"でありたいという思いではじめました。

―――自社だけでなく、地域や生産者のことまで考えて作られた豚肉なんですね。開発には苦労されたのではないでしょうか。

谷さん:当時はまだブランド豚も珍しかったですし、納得のいく豚肉をつくるまでに3年かかりました。

まず養豚農家さんに、一連の生産過程で健康に育て、病気を持ちこまない体制を指導して、それを理解してもらうところからはじめました。

国産の一般の豚肉や輸入豚肉との差別化という点でも難しい部分がありました。今の成功があるのは、私の提案を理解して協力してくれたオホーツクの養豚農家さんたちの努力があってこそだと感謝しています。
私自身、あの頃はオホーツク北斗ポークの開発・普及に必死で、札幌まで配達に行くなど寝る間も惜しんで働いていました。

――「オホーツク北斗ポーク」というブランド名も特徴的ですよね。

谷さん:「北斗」という言葉自体が持つイメージが、この豚肉の特徴を表していると思っています。例えば北斗七星という言葉には、冬の澄んだ夜空を思い出すからか、クリーンで清涼なイメージがありますよね。北海道の大地にこういう生産グループがあるという認識をしてもらえるように、「オホーツク北斗ポーク」と名付けました。

――オホーツク北斗ポークは、具体的にいつ頃誕生したのでしょうか?

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株式会社ミートテック 事務所外観

谷さん:創業当時、当社は家畜商でした。私の代になって、事業を肉の加工にシフトチェンジして社名を "株式会社ミートテック"に変更したのが2005年のこと。オホーツク北斗ポークが誕生したのもその頃です。

当時、やっとでき上がったブランド豚を宣伝しようと自分でパンフレットを作って各メーカーに売り込んだのですが、その頃はまだブランド豚自体がとても少なく認知度も低かったので、メーカーの担当さんからは『なにこれ?』って笑われたんですよ。

―――やはり、加工にもこだわっていらっしゃるのでしょうか。

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キャプション:配達に使用している冷凍車

谷さん:食べ物ですから、衛生管理には最大限の配慮をしています。加工に使うスライサーの洗浄、消毒に毎日2時間ほどかけています。配送に関しても肉の温度、外装の傷・ゴミの付着の有無、冷凍車のドアの開放時間などのチェックを徹底しています。

卸先まで適切な状態で届くかが心配で、若い頃は自分で配送をしていたくらいです。今でも急ぎの注文には私が配達に行きますし、工場には毎朝誰よりも先に入って仕事をしています。

地域に浸透するミートテックの豚肉

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谷社長と事務を担当されている奥様

――ミートテックの豚肉の卸先について教えてください。

谷さん:飲食店、学校給食、大型スーパー、オホーツク管内で行われる収穫祭など、地域のお祭りに出店したりもしています。地域のお祭りでは、スタートして数時間で完売してしまうんですよ。

個人の方からの電話注文もあります。農家さんの打ち上げや季節ごとのお祭りで焼肉をするからと、大量に注文されることも少なくありません。

美幌町の隣にある大空町女満別へは、「さくら豚」という、これもまたブランド豚を卸しています。このさくら豚も人気なんです。

――個人から大型スーパーまで!ミートテックの豚肉は、地域に愛されているんですね。

先ほどもいいましたけれど、ブランド豚をはじめた当初は、既存の取引先に認知してもらうのにとても苦労しました。現在は、当社がなぜこのようなことをしているのか、養豚農家さんの経営の安定だったり、安心できるおいしさを提供する価値だったり、そういうことを理解してくれる取引先がほとんどなのでとてもうれしく思います。

近年では、養豚農家の減少によって一軒当たりの生産数が増え、それに比例して生産者の作業負担が大きくなってしまっています。ブランドという付加価値をつけることで、一般の豚肉よりも高く販売できるようになるんですね。高く販売できれば、生産者にかかる薄利多売の苦労を軽減できるわけです。生産者を支えるためにも、いい豚肉を提供していきたいと思っています。

――お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました!

オホーツクだけにとどまらず、道内各地に豚肉を卸している、株式会社ミートテックさん。

味付け・加工商品も豊富で、豚のじんかん(醤油味、みそ味)、豚ロース味噌漬け、ネギ塩とんとろ、塩ホルモン、豚バラカルビなど、焼くだけでおいしい豚肉を販売しています。

谷社長のおすすめはどんなお酒にも合うネギ塩とんとろ、グリルで焼いておいしい豚ロース味噌漬けとのこと!

各種製品は、道内のスーパー、美幌町の物産館ぽっぽ屋、女満別道の駅・メルヘンの丘めまんべつで販売中。品質を保つために販売できる数量は限られているそうなので、見かけたら是非ご賞味ください!

次回は、つべつ西洋軒に欠かせないお米を生産する農家さんにお話を伺います。連載第3回、「つべつ西洋軒の絶品ごはんを追う!|女満別でお米を作る江口ファームのこだわり米」お楽しみに!

この記事を書いたのは

ふぉろかる編集部

ライター集団が作るスモールビジネスのための情報発信メディア。 地方で頑張る皆さんを応援するべく活動中。 どうやったらもっと売れるの?全国の人に想いを届けたいのに方法がわからない!という方のサポートを行っています。 運営会社:ふぉろかる合同会社(https://follocal.info/

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