北海道駅弁物語④JR釧路駅 「いわしのほっかぶり」
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2019/10/29
10月にイチオシ!!のニュースコーナーで放送した4回シリーズ「北海道駅弁物語」をご紹介します。
このシリーズは道内各地の駅弁の知られざるストーリーをたどるため、HTBの北海道内の支局から3件、札幌で1件、合計4つの駅弁を紹介しました。
ラストは近年豊漁の釧路産のイワシを使った釧路駅の人気駅弁
「いわしのほっかぶり」という寿司を釧路支社の佐藤記者がお届けします!
脂の乗ったイワシの酢漬けに、ふわりと薄切りの大根をかぶせた寿司は
釧路駅の売店の目玉商品のひとつ「いわしのほっかぶり」1080円です。
大根を乗せた姿を白い手ぬぐいの「ほおかぶり」に見立ててこう名付けられました。
イワシの脂の乗りがよく、大根もシャキシャキしていてとてもおいしいそうです。
全国から集まる観光客にも人気だといいます!
製造は午前8時からの販売に間に合わせるため、
毎日、日が昇る前午前2時半から始まります。
■弁当工房引田屋の引田慎太郎社長によると
「昭和62年(1987年)に私の父親が釧路で獲れる産物から
何か名産品を作ることができないかというところから始まった。
レシピは母親のもの。このイワシはただの酢漬けではなくて、
マリネ風に漬けたものです」とのこと
釧路産のイワシを米酢の中で丸一日寝かせ、
玉ねぎ・ショウガとともに漬け込むことでイワシ特有の臭みを
取り除くことができるそうです。
道東では近年マイワシの水揚げが好調で、釧路では3年連続で
水揚げ量が10万トンを超えました。
マイワシの水揚げ量が1991年まで13年連続で日本一だった釧路ですが
実は平成5,6年に突然イワシがとれなくなった時期があり、
千葉県の銚子などに飛び込みで行って買いつけしたそうです。
急激な資源量の低下によって1994年からおよそ20年間にわたって
イワシの水揚げはほぼゼロで推移。
「いわしのほっかぶり」も5年前まで本州産のイワシでまかなわれました。
引田社長は「釧路産のイワシというと客の喰いつきが違う。
魚体も大きいし、脂の乗りは違うし。日本でトップクラス。
釧路産の駅弁をずっとアピールすることができればなと思っている」
釧路に戻ってきたイワシを釧路の顔として堪能できる「いわしのほっかぶり」。
釧路駅のほか、全国の北海道物産展でも楽しむことができるということです。
・近年駅弁業界は厳しい経営状況で2017年にスーパーおおぞらの
車内販売が終了すると「ほっかぶり」の車内販売も終了。
「ほっかぶり」の現在の売り上げはピーク時の半分ですが
北海道物産展への出店が経営を支えているそうです。
デパートの催事なのでみかけたときは、ぜひ購入して味わってください
この記事を書いたのは
SODANE編集部
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