2019北海道内ニュース振り返り〜深刻なサンマ不漁〜
ニュース
2019/12/31
今年はサンマを巡るニュースが多くありました。水揚げ量は1969年を下回り過去最低を記録する見込みです。「公海サンマ漁解禁」「深刻不漁」などサンマにまつわるニュースをHTBのニュース映像とともに振り返ります。
<5月>
【動画】公海サンマ初年度...秋の旬ではなくなる?
【動画】公海サンマ漁場遠く...漁業関係者に広がる動揺
水産庁は今年からサンマ漁を通年解禁としました。これによって「秋の味覚」サンマが季節を通り越して5月に店頭に並びました。しかしこの時期のサンマは旬物に比べると小ぶりで、店頭では1匹50円で売られていました。水揚げ量も想定よりも少なく、厳しい漁となりました。
<7月>
【動画】"初物旬サンマ"...え?わずか446匹
【動画】流し網漁...札幌で1kg20万円の最高値
7月解禁の流し網漁は、公海サンマ漁がなかった去年までは「初物」として高値が付いていました。迎えた釧路港での初水揚げはわずか446匹と唖然とする少なさでした。来年から流し網漁を操業する船が無くなるかもしれません。
<8月>
【動画】異常事態...サンマが一匹も獲れない!
【動画】解禁から20日...ようやく初水揚げも
【動画】漁場が遠い...例年の倍以上の公海
8月1日から船の大きさによって小型船から順次解禁されるサンマ棒受け網漁。根室・花咲港の初水揚げは解禁から20日以上経過してからのことでした。初水揚げはわずか17トンと例年同時期の1日100トンと比較して深刻な不漁でした。また日本近海にサンマの来遊がなく、店頭で売られたサンマには高値が付きました。
<9月>
【動画】8人乗りサンマ漁船が納沙布岬沖で転覆
【動画】転覆事故1週間...不漁でさんま祭りに余波
遠い漁場から花咲港に戻る途中だったサンマ漁船が納沙布岬沖で転覆し、船長が死亡、7人がいまも行方不明です。ある漁師仲間は「不運が重なって起きた事故」と肩を落としました。
<10月>
【動画】「大倒産時代が来る」記録的不漁で経営難に
【動画】10月終わりに...ようやく回復の兆し
10月に入っても深刻な不漁が続きました。全国さんま棒受網漁協の組合長は多くの水産会社や水産加工会社が倒産の危機を迎えていると訴え、国に支援を求める考えを示しました。一方10月後半にようやくまとまった量の水揚げが見られました。
<11月>
【動画】今年初の1000トン超...大漁の証"サンマ道路"
花咲港で大漁の目安とされる1日の水揚げ1000トン超をようやく達成しました。例年よりも2カ月ほど遅い達成ですが、新鮮なサンマが手ごろな価格で店頭に並ぶことが多くなりました。
<12月>
【動画】今年のサンマ漁「過去最低」へ
全国さんま棒受網漁協のまとめによりますと、今年のサンマの水揚げ量は1969年の記録を下回り、過去最低となる見込みです。来年のサンマ漁はどうなるのでしょうか。専門家もその見通しは予測できないと話していて、回復の兆しは見えていません。食卓への影響はいつまで続くのでしょうか。
この記事を書いたのは
HTB釧路駐在記者・佐藤裕樹
釧路からお伝えします