「水曜どうでしょう」藤村忠寿ディレクター・嬉野雅道ディレクター,「踊る大捜査線」本広克行監督インタビュー ドラマ「チャンネルはそのまま!」
テレビ
2019/02/19
HTB開局50周年を記念して、「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督と「水曜どうでしょう」藤村D&嬉野Dが連続ドラマを制作!
作品は札幌在住・佐々木倫子さん作の「チャンネルはそのまま!」。
3人がドラマを一緒に制作することになった経緯、意気込みなどを率直に語ります!
ーー本広さん、なぜ弱小ローカル局のオファーを受けたんですか?
本広
水曜どうでしょうに魅せられてしまいまして、自分も地方、故郷でさぬき映画祭をやっていて、2人にすごくお力を借りてやっていて、「いつかうちのも手伝えよ」って、その流れでまさかドラマをやることになるとは。本当は映画を作るときにアドバイスをほしいっていわれていて、飲んだ席で話していたけどまさか連ドラとは。全然やりますけど(腕をぐるぐるまわす)。
嬉野
力を借りないとできないですよ、HTBなんかは。
ーー本広さんと一緒に作るということで藤村監督の役割は?
藤村
本広さんは踊る大捜査線にしても、やる映画ドラマはダイナミック、色んなのが。それをうちにも取り入れて、こんな弱小ローカル局じゃそんな画撮りできませんからね。そんな話を本広さんにしたら「わかりましたって。最近ドローンとかすごいっすからって」っていうもんですから。ローカル局が何十周年で気合い入れて作りましたってのを超越して、テレビ局の話だし、テレビ局の内部的なことは我々が一番よく知っている、そこの問題点もあるし、社会的なこともあるともっと大きくないやんないといけない、本広さんの力を借りないとね。
嬉野
だいたいこういうドラマはきらびやかなセットがあると思うけど、HTBのリアルな社屋を使うからね、びっくりするほどちんけな感じだから。
本広
見に行ったじゃないですか、びっくりするほど狭い!ここでドラマ撮るんすか!今航空法もうるさいからドローンも飛ばせないんじゃないかと。
藤村
社屋の中で飛ばすしかないね!笑
本広
あの狭い廊下を・・・。水曜どうでしょうとかで見てたもんね。あの狭い廊下。これだったと思って。最近いいカメラを探してます。
藤村
この方機材よく知ってらっしゃるから。
嬉野
50周年迎えて社屋も移転しちゃう、最後のあれですよ。そういうタイミングでもある。
本広
僕に求められているのはダイナミズム。西部警察みたいな爆破あり。
藤村
社屋とか爆破してもいいですよ!封鎖するとか!
本広
壁バンバンぶっ壊したり、車バーンって。
藤村
そういう話じゃなかったよね。マンガ(笑)
嬉野
現場の勢いってありますからね。
ーーどういう作品になる気がしますか?
嬉野
テレビ局が作るテレビ局の話、そういう意味では地方ローカルといえども、おこがましいけどテレビとはなんだというのを言えればと思います。
ーー本広さん、原作の印象は?
本広
佐々木先生のマンガの面白いのは、独特のツッコミなんですよ。主人公がしゃべってて余白のところに心の声を書く、それがめっちゃおもしろいんですよね。あれをどうやって撮ろうかなって。しゃべってどうしたらいいのかその演出ばっかり考えている。嬉野さんいま偉そうなこと言ってましたけど、役者でもちろん出てもらいますからね。
嬉野
役者できないんですって、動けないんですって。
本広
どんな人でも演じられる魔法の力を持ってますから。
嬉野
座ってるだけみたいなやつ。
本広
みんなそうやっていうけど、セリフほしくなるんですって。笑
ーーイチオシ、イチモニの出演者、スタッフたちが私は出れるのかと
本広
エキストラ費が削減できるので、出ていただけるなら。いいんですか?何十万にもなりますね。
藤村
金の話ですか?笑 うちの社屋でやりますから、社屋で何年も働いてきた人なんで動きはね全然スムーズ、知り尽くしてますから自然な感じでね。全員ガチガチになるかもしれませんけど。
本広
僕結構怖いですけど、大丈夫ですか?
藤村
そうでした?そうでしたか?笑 僕、この方の現場よく行ってますけど。
本広
竹刀もってやってます。
藤村
竹刀が確かに5、6本ぐらい並んでましたよ。(嬉野 折れてた?)ちっともそんな雰囲気なかったですけど。笑
ーー本広さんとどうでしょうチームが組む、こうなるなと思い描いているものはある?
藤村
僕の中ではありますよ、それはぼくの演出であって。ごちゃごちゃしたものにしたい感じはある。テレビ局ってすごくごちゃごちゃしている。普通だったら登場人物ちゃんと撮ってってなるけど、そうではない、ドキュメンタリーとまではいかないけど、リアルっていう、それは思いますけど。
嬉野
緊迫感があるようでないような。
藤村
緊迫感なんてないんですよ、ローカルに、ほぼ。あの人たちにとっては日常なんですよ、でも日常の中でテレビをやってることを忘れてるのも非常に多い、テレビ局員が。特にローカルは。自分たちがテレビを作っている気をしていない、そこに喝を入れてやりたい、お前らこんなに体たらくなんだぞって。物語の中では、先生が言った「テレビとは何か」が言えたらいいと思いますよ。
ーーこだわりたい部分は?
本広
個人の思いとしては、せっかく縁でやらせてもらっているので、みなさんが活躍した場所を、どういう人たちがどう活躍したのかをドキュメンタリーとして撮っておきたい。HTBの社員、バイトの方も含めてドラマに出て頂いて記録としてここに出ていて、この廊下をよく走っていた、そういうのものがドラマとしても映像の記録としてもおもしろいようなものになっているといいなって、かなり難易度が高いことをやろうとしているんですけど。ドラマの内容は佐々木先生の原作がかなりおもしろいので結構安心はしているんですけど、あとはどう記録としてやっていくか、全然違うと思う皆さんが出るか出ないかは。そういうのは大事にしたいと思います。
ーーHTBが舞台の話、視聴者の皆さんにどう興味をもって見てもらいたい?
藤村
HTBの話ではないからね、マンガはうちを取材しているけれども基本的にローカルのテレビ局でもあり、地方で働いている人ということでテレビ局に限らず、そこに佐々木先生は面白さを見出していると思う。中央の大きなところでやっている話ではない、大きなゼネコンの話ではない。地方のそういうところでなんとなくやっている人たちの話、の日常。
そのおかしな主人公の「花丸」という女の子が入ってきて、逆に色んなところに気づかされていくという話。(主人公は「雪丸!」と言われ)・・・花まるはうどんだったね。笑
嬉野
雪丸です。
藤村
うどん屋さんのね。笑。俺いいこと話したのにね・・・。(使えないから言い直して!)使えないことないでしょ。
雪丸さんが入ってくることによって、みんなが色んなことを思い起こすというそういう意味では普遍的なドラマになると思いますよ。
番組情報
<チャンネルはそのまま!>
【番組名】 HTB開局50周年ドラマ「チャンネルはそのまま!」
【放送日時】<3月18日(月)~22日(金)まで5夜連続放送!>
2019年3月18日(月)夜11時20分~(第1話)
19日(火)夜11時20分~(第2話)
20日(水)夜11時35分~(第3話)
21日(木)夜11時20分~(第4話)
22日(金)夜11時10分~(第5話)
北海道地区地上波放送 ※各話の放送時間が最終決定しました(3月13日追記)
(NETFLIXで3月11日(月)から独占先行配信)
【原作】 「チャンネルはそのまま!」(小学館ビッグスピリッツコミックス刊)
佐々木倫子 札幌在住漫画家
【出演】
芳根京子
飯島寛騎(男劇団 青山表参道X) 宮下かな子 長田拓郎 島 太星 瀧原 光
TEAM NACS 鈴井貴之 斎藤 歩 大内厚雄 ヨーロッパ企画 実川貴美子 大鷹明良
酒井敏也 吉本菜穂子 オクラホマ 東 李苑 東京03 /泉谷しげる /根岸季衣
【スタッフ】
総監督 本広克行(踊る大捜査線シリーズ監督・ PSYCHO-PASS総監督)
監 督 藤村忠寿(HTB)・山本透(映画監督)・佐々木敦規(ももいろクローバーZステージ演出/映像ディレクター)・木村好克(ProductionI.G)
音 楽 本間昭光
テーマ曲 HTB開局50周年テーマソング「ハイタッチ (Rihwa ver.)」
Rihwa, 寺久保エレナ
脚 本 森ハヤシ
脚本協力 山本透
プロデューサー 福屋渉・嬉野雅道・多田健・坂本英樹(HTB)
公式ホームページ:https://www.htb.co.jp/channel/
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/htb_drama_channel/
【制作著作】HTB北海道テレビ
この記事を書いたのは
SODANE編集部
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