テレメンタリー2010「生と死の医療〜救急医と臓器移植〜」

2010年11月6日(土)深夜1時30分放送

※2010年度テレメンタリー最優秀賞受賞により、“テレメンタリー選集”として再放送されることが決まりました。
北海道での放送は2011年5月14日(土)深夜1時30分からです。

「助けてあげたかった…悔しかった」
どんなに手を尽くしても救えない命がある。
救急医は、その命とどう向き合うのか?

1分1秒が生と死を分ける救命救急の最前線。鹿野恒医師が所属する市立札幌病院救命救急センターは、人工心肺装置(PCPS)を使った究極の蘇生法で全国トップクラスの救命率を誇る。その一方で、患者の家族が承諾し臓器提供に至るケースも全国で最も多い。救命救急が“命を救う”医療であるのに対し、臓器移植は患者の“死を前提に成り立つ”医療。患者の死は医師としての敗北を意味し、大切な人を突然失う家族に臓器提供の話を切り出すことをためらう医師は少なくない。しかし、鹿野は救命救急と臓器提供が両立することを実践していた。どんなに手を尽くしても救えない命とどれだけ向き合うことができるのか?鹿野の出した答えはICUでの看取りの医療だった。改正臓器移植法が施行され、堰を切ったように急増する脳死での臓器提供。ひとりの救急医の姿を通して、救命救急の最前線から臓器提供を考える。

 ナレーター 余 貴美子

 撮影 小林直人
 音声 浅野光宏
 編集 八重樫杏子
 音響効果 宮田友紀子
 ディレクター 広瀬久美子
 プロデューサー 数浜照吾
 

鹿野 恒 医師

旭川医大卒。2005年から市立札幌病院救命救急センター副医長。専門は救急医学、脳蘇生医学、脳神経外科学。日本救急医学会評議員、日本脳神経外科学会専門医、日本脳死蘇生学会理事、日本移植学会評議員。心肺停止患者の救命措置に人工心肺装置(PCPS)による蘇生法を積極的に実践し、全国トップクラスの救命率を実現。救命救急の現場における看取りの医療を提唱している。

 

余 貴美子 さん

神奈川県出身。自由劇場、東京壱組を経て、映画、舞台、TVドラマ、CMと幅広く活躍。1993年、「学校V」などでブルーリボン賞助演女優賞、毎日映画コンクール女優助演賞、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。2009年には「おくりびと」、2010年は「ディア・ドクター」で、日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を2年連続受賞。現在、映画「スープ・オペラ」、「悪人」公開中。2010年6月公開の映画「孤高のメス」では、息子の臓器提供を決断した母親を演じた。
オフィシャルサイト:http://alpha-agency.chicappa.jp/artist/yo.html

 

テレビ朝日 テレメンタリー2010