北海道テレビ:HTB online 医TV

2022年11月30日 0時00分

著者名:HTB医pedia編集部

国井&谷口の教えて肥満症のコト! 2時間目

  

<今回のテーマ>

この動画は「肥満症」への理解を深めるために、前回から2回にわたって「肥満症」についてクイズ形式で解説しています。第2回目となる今回は、「肥満」と遺伝子の関係、「肥満」の人が抱える悩みや偏見などについて解説します。

<肥満と遺伝子は関係あるのでしょうか?>

「肥満」と判断基準であるBMIの個人差は複合的な要因によるものですが、実はその一つに多数の遺伝子が関わっているという報告があり、離れて育った双子と一緒に育った双子への研究によれば、BMIのおよそ7割は遺伝的な理由により説明されるという報告(注1)もあります。
注1)Akiyama M et al.:Nat Genet 49:1458-1467, 2017
Stunkard AJ et al. : N Engl J Med 322 (21) :1483-1487, 1990

<北海道の肥満に該当するBMI 25以上の人で、太っていることが原因で他人からネガティブなことを言われた経験がある人はどれぐらい?>

ノボノルディスクファーマ株式会社が実施した、全国のBMI25以上の男女9,400人への「肥満」と「肥満症」に関する意識実態調査によれば、北海道民のうち、太っていることが原因で他人から「だらしがない」「怠惰である」など、ネガティブなことを言われた経験がある人は47.0%でした。そうした差別や偏見は「スティグマ」と呼ばれ、肥満症患者さんの適切な治療の妨げとなっています。

<肥満の人の約何%が減量を自己責任であると考えているでしょうか?>

81%の肥満の人が減量を行うことを自己責任と考えているとの調査結果(注2)があります。しかし、「肥満症」は様々な要因が絡み合った慢性疾患であるということを私たち一人ひとりがしっかりと理解し、偏見、スティグマを持たないことが大切です。「肥満症」の患者さんは自分一人で悩みを抱え、減量に取り組む必要はありません。医療従事者をはじめ、家族や周りの人のサポートを得ながら減量に取り組むようにしましょう。

肥満症についてさらにもっと詳しく知りたい方は、【肥満症を知る】で検索してみましょう。

肥満症を知るサイト:https://www.truthaboutweight.global/jp/ja.html

制作協力:ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
医師監修:学校法人香川栄養学園 女子栄養大学特任教授 津下一代

注2)IwabuM et al.:J Diabetes Investig12(5) :845-858, 2021