北海道テレビ:HTB online 医TV

2019年08月02日14時27分

著者名:HTB医pedia編集部

夏に注意すべき皮膚の病気②あせも(汗疹)

  

<今回のテーマ>

今回の「医TV」は、夏に注意すべき皮膚の病気として、子供からお年寄りまで、誰もが罹ったことのある「あせも(汗疹)」について、「やまはな皮ふ科クリニック」の院長 萩原千也さんにお話を伺います。

<あせも(汗疹)とは>

「あせも」は、全身に有る汗腺が閉塞することによって、汗が流れにくくなることで起きる症状で、その態様は三つに分かれます。一つは、皮膚の角質層に汗がたまり、「水晶様汗疹」という、透明な丸い発疹ができる症状で、この場合、かゆみは発生しません。二つ目は角質層の奥にある表皮に汗がたまり「紅色汗疹」という赤い発疹ができる症状で、この場合、強いかゆみを伴います。三つ目は、表皮の奥にある真皮に汗がたまりことで「深在性汗疹」という発疹ができる症状で、皮膚が白く盛り上がるようになりますが、かゆみは伴いません。

<あせも(汗疹)ができやすい場所とは>

「あせも」は全身どこにもできる症状ですが、「首」「胸の下」「肘の裏側」「おへそ廻り」「お尻」「脚の付け根(股)」「膝の裏側」など、皮膚と皮膚が接触している部位や、ベルトや下着、靴下などで皮膚を圧迫している部位、腕時計やネックレス、ピアスなど金属製品と皮膚が接触する部位などは、汗がたまりやすく、「あせも」ができやすいので、注意が必要です。

<あせも(汗疹)をかいてしまうと>

かゆみのある「あせも」をかいてしまうと、湿疹ができて、小さな傷になってしまうので、細菌に感染してしまうリスクが高まり、「とびひ(伝染性膿痂疹)」や「水虫(白癬)」といった症状を起こすことがあります。

<あせも(汗疹)の対策として>

「あせも」にかからないためには、以下のような対策が有ります。
①汗をかかない室内環境を整える。
②汗をかいたら、こまめに汗を拭きとる、また、こまめに服を着替える。
③シャワーなどで汗を流し、皮膚を清潔に保つ。
④かゆみが出た場合には、市販のステロイド外用剤や抗アレルギー剤を内服する。
※薬を服用しても症状が改善されない場合には皮膚科を受診してください。


取材協力
やまはな皮ふ科クリニック
札幌市中央区南15条西14丁目1-22マックスバリュ南15条店2F
TEL 011-532-1158

医TVの放送内容はこちら >>