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8月30日(月) 中添眞(報道デスク)
今年の夏は、いつもより長く感じました。札幌の真夏日は平年の倍の14日、メダルラッシュのオリンピックそして駒大苫小牧の大活躍。半年分の感動が詰まった充実の8月でした。アテネは連日、各国選手の活躍のニュースばかりで、当初心配された事件や事故のニュースが一切無かったのも幸いでした。それにしても、戦争を中断してスポーツに興じた古代オリンピックのアスリートたちも驚く、アテネの厳戒振りでした。警備の費用はおよそ140億円、平和の祭典も銃だけではなく、対空ミサイルまで繰り出さなければならない時代です。
一方、最後までの突貫工事が続いた五輪の施設は、多くはギリシャ周辺の国から集まった外国人労働者の手によるものです。遠藤商店の取材班によると、アルバニアなどからの労働者も多くいたとのこと。日本の1人あたりのGDPは年間32000ドルを超えています。一方アルバニアのそれは1600ドルを下回ります。
五輪を支えているのは「武器を携えた厳しい警備と、貧しい外国人労働者」と言う側面も無視できない現実です。
東京大会の時は小学生、札幌大会は高校生でした。いずれもテロなど無縁で、五輪と共に街が変わっていくことを素直に喜べるのどかな時代でした。オリンピックは「理想の平和」の形でもあります。この後も続くオリンピックで、その理想を追い求めたいものです。 |