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9月29日(水) 中添眞(報道デスク)
中国は鉄道大国です。今も庶民の足であり、物流の要です。ハルビンは、元々ロシアから中国を通る北の鉄道拠点として発展した町です。朝のハルビン駅には、中国各地から長い距離を走ってきた様々な列車が到着します。40時間近くも走ってきた列車も、定刻にホームに入り、その正確さには驚かされます。
その鉄路が近代化を急いでいます。来年からは一部の路線で、最高速度200キロでの運行を始めます。そこに日本の新幹線技術が入ることが決まりました。東北新幹線の「はやて」型をベースにした車両が導入されます。
しかし実は新幹線のルーツは、中国東北部にあるのです。かつて日本が運行していた満州鉄道に「あじあ」と名付けられた超特急が走っています。この特急は、蒸気機関車が牽引していたものの、最高速度100キロを超える豪華列車で、飛行機のように気密型の客車を使っていました。現在の新幹線にこの「あじあ」の技術が随所に活かされているのです。新幹線の中国での活躍は、まさに里帰りとも言えるのです。 |