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1月24日(月) 中添眞(報道デスク)
ツエッペリンをご存知の方も多いでしょう。1930年代一斉を風靡した大型飛行船です。レストラン、ピアノのあるラウンジ、空の上とは想えない豪華な雰囲気の中で、大西洋を横断できる長距離飛行が売り物でした。その空の豪華施設が超大型のジェット旅客機となって現代に蘇りました。機内にバーや図書コーナーまで備え付けた大型機A380です。
大型の旅客機というとまず思い浮かぶのはB747、ジャンボです。しかしA380は完全2階建てで、全てを客席とすると、ジャンボより300人近く多い830人を乗せることが可能です。ジャンボは、一度に大量の乗客を運ぶことで、運賃を大幅に下げることにつながり、旅の大衆化に貢献しました。しかし、今度のA380は、導入する航空会社は、いずれも豪華さを売り物にする方向で、大衆化より旅の質を上げることに貢献しそうです。
来月、名古屋圏に中部新空港が開港します。24時間の海上空港で、関西、そして4本目の滑走路が現実のものとなってきた羽田とあわせて、大都市圏の空港整備がひとまず整います。日本を代表する空港に育て上げ、北海道発展の要にするべく、道庁が力を尽くしてきた新千歳の地盤沈下は否めません。中部新空港は、地方空港から、名古屋経由の欧米行きをPRしています。道が狙っていたハブ空港です。新千歳の「欧米に距離的に近い」のうたい文句は、A380のような快適性を持った長距離機が飛ぶ今、何ら説得力をもちません。新千歳が開港して既に17年、いつまでも浮上できない現状は道の空港政策が誤っていたと見るべきです。
道は、新たな国際線の施設を09年まで整備する計画です。世界の空港は、超大型のA380を受け入れるために改修が必要です。新千歳の国際線も、新施設は入れ物は大きく、A380が到着しても、乗客が列をなすことなく入国できることが必要です。刻々変わる世界の空、次のワンポイントで取り上げたいと思います。 |