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4月17日(月) 山田佳晴(報道デスク)
PUFFYや宮崎アニメやイチローのおかげで「親日」なアメリカ人が増えているようだし、中田や中村や大黒の活躍で「親日」なヨーロッパ人も増えてはいるだろう。では、「知日」なひとはどうだろうか?
海外には日本人の名前を言うとき、メチャクチャな発音するひとが少なからずいる。日本への興味はまだまだ玄関先で靴も脱がずにチラチラ見始めたような段階で、「知日派が急増中」とは言えそうにない。
名前といえば、わたしは山田だが、西欧人にこれほど衝撃を与える名前も珍しいようだ。アルファベットで表記するとYAMADAの6文字で、そのうち3文字がA。つまり、1つの名前に3つも母音(しかも同じ!)があるなんて信じられない、ということになるらしい。
海外で開かれる国際会議などの受け付けで、担当者に名前を告げると「オー・マイ・ゴッド」というカオをされた経験が何度もある。
きちんとアプリケーション・フォーム(取材の申請用紙)を出していても、自分の名前が「YAMODA」(ヤモダ)とか、「YAMAPA」(ヤマパ)とリストに書かれていたこともあった。そこには、ほかの国の文化へのレスペクトはあまり感じられなかったりする。(泣。そういえば、テレビ朝日を「ティーヴィー・アサハイ」と呼ぶひともいた。)
変わった名前といえば、わたしがこれまでに取材させてもらった英国人には「珍名さん」も何人かいた。ファーストネームは忘れてしまったが、名字が「ラブレディ」というひとを覚えている。訳すと、「愛の女性」だ。ラブレディさんは、高齢の紳士だった。
「珍名」ではないが、ポール・ニューマンさんもいた。英国のサッカー協会の理事だったが、超有名な俳優と同姓同名なので、小さい頃から友達にからかわれるなど苦労したそうだ。
有名人とおなじ名前といえば、英国の次期首相と見られているゴードン・ブラウン蔵相もそうだ。彼の本名は、ジェームズ・ブラウン。
しかし、これでは「ゲロッパ」でおなじみの「ソウル界のゴッドファーザー」と同姓同名になってしまう。「セックスマシーン」の歌手と同じでは、マイナス・イメージと思ったのだろう。ジェームズを名乗らず、ミドルネームの「ゴードン」を前面に出しているのだ。
話が大きく脱線してしまった。
相手への礼儀の第一歩は、まず正しい名前で呼ぶことだ。でも言語の文化が違いすぎる。相手の努力を待っていないで、日本からも働きかけられないか。まずは、「マイ・ネーム・イズ・コイズミ・ジュンイチロー」という「姓→名」の「日本式」で世界に自己アピールしていったらどうだろうか。
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