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7月18日(火) 山田佳晴(報道デスク)
ハワイに行ってきた。10年ぶりの訪問。「常夏の楽園」の変化に驚いた。
オアフ島に、畑のアスパラガスのような高層ビルの数々。「ここがハワイ?」と思うような建設ラッシュだった。多くはコンドミニアム、つまりマンションだという。
購入しているのは、アメリカ西海岸のひとたちが多いそうだ。ロサンゼルスなどからハワイに熱い視線が注がれているとか。
急激に増えてきたアメリカ人観光客に反して、日本人のほうは少なくなった印象だ。10年前、ワイキキで石を投げたら日本人に当たったものだけれど。
統計によると、日本人観光客の数は、去年に比べても10%ちょっとダウンしている。バブル崩壊以降の「失われた10年」の間に、日本人は韓国や東南アジアの国々など、ハワイ以外の選択肢をたくさん見つけたということだろう。
ホテルのプールサイド。日光浴をするアメリカのお父さんたちは、誰もがケータイで話をしていた。ビジネスの話なのだろうか、真剣な表情のひとが多い。10年前、ケータイそのものを見ることもあまりなかったが、今ではノートパソコンを開いているひともいる。プールなのに。アメリカ人はよく働くなあ。
おなじホテルに「メタリカ」のギタリスト、カーク・ハメットが泊まっていた。家族と一緒だった。妊娠中の奥さんのための旅行だ、と話していたが、サーフィンも理由だったかも。ここ数年、サーフィンにハマっているという。ロック・ミュージシャンが健康的にスポーツを楽しみ、家族との時間を大切にする時代だ。
知人の紹介で、アメリカABC系列の地元テレビ局(KITV)を見学する機会があった。連日、強風が吹き荒れていたので、KITVの「気象予報士」に聞くと、「こんな天気、春には多いんだけど。珍しいね」ということだった。ハワイの天気予報は世界でいちばん簡単なのでは?と思っていたが、ここでも異常気象なのだろうか。
強風つづきで「常夏」の雰囲気はあまりなかった。それでも、デパートなどは「これでもか」というくらいギンギンに冷房をきかせていた。アロハシャツは「日本のクール・ビズのご先祖さま」だと思っていたが、こと冷房に関しては、ハワイは昔のままだった。 |