北海道テレビ:HTB online 医TV

2018年06月01日18時41分

著者名:HTB医pedia編集部

~こころの病気と注意すべき症状①「うつ病」~

  

<今回のテーマ>

今回は、近年、増加傾向にあるうつ病について、スポットをあてます。
「引越しうつ病」や「昇進うつ病」など、環境が大きく変わる時期には特に注意が必要です。近親者や職場の上司、同僚が「うつ病」を早期に発見するポイントと対応の方法等について、
しもでメンタルクリニック 下出道弘医師にお話を伺いました。

<うつ病発症のメカニズム>

耐えられないほどのストレスがかかった時には、神経細胞の連携をしているセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンといった神経伝達物質が少なくなってしまい、うつ病を引き起こす原因だと考えられています。
また、几帳面でまじめな性格も、うつ病の発症には関係があると考えられています。

<うつ病の主な症状>

【精神症状】

・気分が憂鬱
・気力や意欲が出ない

【身体症状】

・睡眠障害(不眠・過眠など)
・疲労感
・焦燥感(自殺念慮)

<近親者のうつ病を早期に発見するために>

【注意すべき主な変化】

・表情が暗くなった
・口数が少なくなった
・これまで出来た会話が出来なくなった
・お酒の量が増えた

【家族の対応】

・一人にしない
・気持ちを吐露しやすい環境を作る
・医療機関を受診し適切な治療を受けることで、不安から解消されることを伝える

【職場の対応】

・会社が委嘱している産業医と連携して心療内科などの医療機関の受診を勧める

うつ病の患者数およそ300万人のなかで、医療機関を受診している方はその1/4にしかすぎません。
一人で辛さを抱え込まず、適切な治療を受けることが大切です。

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