北海道テレビ:HTB online 医TV

2018年11月06日18時05分

著者名:HTB医pedia編集部

~「睡眠時無呼吸症候群」② 検査と診断について考える~

  

<今回のテーマ>
生活習慣病の重症化につながる「睡眠時無呼吸症候群」にスポットをあて、「睡眠時無呼吸症候群」の患者と健常者の交通事故や循環器系疾患の合併症リスクの比較とともに、医療機関受診の契機、重症度を判定するための検査等についてエルムの杜内科クリニックの澁谷英二院長先生に紹介していただきます。


<睡眠時無呼吸症候群とは...>
就寝中に10秒以上の無呼吸が1時間に5回以上起きた場合に診断されるもので、交通事故や循環器系の合併症のリスクを高めることが明らかになっています。


<睡眠時無呼吸症候群の検査>
検査は大きく2段階に分かれていて、第一段階は自宅でスクリーニング検査を行います。この検査で無呼吸症候群が疑われるような場合は、第二段階の入院による精密検査が行われます。これは脳波までつけた徹底的な検査で、無呼吸症候群に限らず他の睡眠障害の診断にも活用される検査です。


<睡眠時無呼吸症候群の診断>
無呼吸の長さではなくて起こる頻度、つまり1時間あたり何回無呼吸が起こっているかで判断されます。5回から15回までが軽症で15回から30回までが中等症、そして30回以上になると重症と言われています。自宅で行うスクリーニング検査で、40回以上の無呼吸が起こっている患者さんに関しては精密検査を飛ばしてすぐ治療に入る場合もあります。


<無呼吸症候群閉塞型の治療法>
無呼吸症候群で一番多い閉塞型の場合はシーパップという治療があります。これは気道に空気圧をかけることによって、常に気道を開いた状態に保ち閉塞にならないようにする治療です。
きちんと診断を受けて正しい治療を行えば、無呼吸もほとんど健常者と同じくらいに出来ますし、日中の眠気も治療前とは明らかに違って全く支障がないレベルまで持っていくことが出来るので是非とも積極的に治療を受けてほしいと思います。

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