北海道テレビ:HTB online 医TV

2018年11月08日10時21分

著者名:HTB医pedia編集部

~「睡眠時無呼吸症候群」③社会的影響と治療について考える~

  

<今回のテーマ>
今回は、睡眠時無呼吸症候群の社会的影響と治療について、「エルムの杜内科クリニック 澁谷英二院長」にお話を伺いました。


<睡眠時無呼吸症候群とは>
睡眠時無呼吸症候群、その名の通り、眠っている間に呼吸の止まる病気という意味です。
無呼吸=10秒以上呼吸が停止する状態
それが1時間の睡眠に5回以上起こった場合、睡眠時無呼吸症候群とされます。


<睡眠時無呼吸症候群の社会的影響>
睡眠時無呼吸症候群でクローズアップされる"眠気"には、多くの社会的影響をもたらす可能性があります。
睡眠不足が招く作業効率の低下やミスの増加は、企業の業績低下にも直接関わってくる問題であり、個人の病気というよりも、企業の病気、もしくは社会の病気としてとらえていく必要があります。


<睡眠時無呼吸症候群の分類と治療>
【閉塞型】肥満などにより気道が閉塞することで起こる
【中枢型】心不全など、脳の呼吸中枢の障害で起こる
時無呼吸症候群の8割は閉塞型で、最大の原因はやはり肥満です。
閉塞型の無呼吸症候群の場合は、まずは気道閉塞を取り除いてあげるということが第一
で、肥満の患者さんは、減量が治療の基本ということになります。
同時に、CPAP(シーパップ)という、最も広く普及している治療もあります。これは、気道に空気圧をかけることによって気道を拡げて、無呼吸を抑えるという治療法です。


<社会的影響を軽減するためには>
一般的な企業健診や健康診断の中で、無呼吸をチェックする検査は、盛り込まれていません。
また、無呼吸症候群に限らず、他に眠気をきたす病気も多数あり、そうした病気がないかどうかも調べた上で、治療を考えていかなくてはなりません。
睡眠時無呼吸症候群は、原因の特定が大切です。睡眠時の無呼吸を指摘された場合などには、検査を受けるようにしましょう。

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