北海道テレビ:HTB online 医TV

2020年09月04日10時44分

著者名:HTB医pedia編集部

特集企画「新型コロナ」によるフレイル予防 ③体幹の筋力低下を予防する運動

  

<今回のテーマ>

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、介護サービスの利用を自粛する利用者や、休業する介護サービス施設も現れています。
その影響を受け自宅から出ることが出来ず、体を動かす機会が減少してしまうことが原因で心身機能が低下した「フレイルと」いわれる状態の高齢者が増加しています。
医TVでは全4回のシリーズでフレイル予防のための運動を紹介しています。第3回目は「体幹の筋力低下を予防する運動」です。
紹介してくださるのは北海道理学療法士会監事の岡田しげひこさんです。

<高齢者が注意すべき筋力低下>

家で生活している時間と、デイサービスやデイケアに行った時間ではやはり活動性が違います。運動不足が原因で心身機能が低下した「フレイル」といわれる症状は様々な研究で報告されています。

<体幹とは>

体幹とは、手足、頭を除いた胴体部分のことです。

<体幹の筋力が低下すると>

運動量が低下し、立ったり座ったりの動作が減ると体幹の筋力が低下します。
身体の中心部分の体幹の筋力は自分の体重や重力に耐えるために必要です。体幹の筋力が落ちると、重力に耐えられずに体を横にすることが増えがちになります。
そうなると更に筋力が低下し、姿勢を維持することが難しくなったり、基礎代謝が低下し、それに伴い食欲が落ち体力がなくなるなど、体調面への影響が出てきます。
ですから体幹の筋力が落ちないようにすることがとても大切になります。

<過程で安全に運動を行うための「基本姿勢」>

高齢者の方が家庭で安全に運動するためには正しい姿勢で行うことが大切です。
①椅子に浅く座り、背もたれによりかからない。
②両手がひざに届くまで体を前方に傾け、骨盤を立てる。
※ソファではなく食卓椅子などで行う。

<ウォーミングアップ>

また運動を行う前には必ず関節や筋肉をウォーミングアップし体を運動に適した状態に整えてから始めます。
家庭で安全に運動を行うための準備運動
https://www.htb.co.jp/ipedia/2020/06/23154623.html

<1・腹部・背部の筋力アップ>

①両手を肩幅に広げてタオルを持ちます。
②両手を肩の高さまで床と水平になるように上げます。
③無理のないところまでゆっくり腕を上げ、そこからゆっくりと下げます。
 1回の上げ下ろしに8秒かけてゆっくりと行います。
回数:8回

腹部・背部ャ①.JPG

<2.脇腹周辺の筋力アップ>

①両手を肩幅に広げてタオルを持ちます。
②無理のないところまでゆっくり腕を上げ、身体を左右に倒します。
 片側に倒して元の位置に戻す、この動作に8秒かけてゆっくりと行います。

回数:左右に2回ずつ

わき腹周辺②.JPG

<3.腹部・腰部周辺の筋力アップ>

①両手を肩幅に広げてタオルを持ちます。
②両手を肩の高さまで床と水平になるように上げます。
③身体をゆっくりと前に倒し、元の位置にゆっくり戻します。
 倒して戻す、この動作に8秒かけてゆっくりと行います。

回数:左右に2回ずつ

腹部・腰背③部.JPG

<4.腹部・腰背部の筋力アップ>

①両手を肩幅に広げてタオルを持ちます。
②両手を肩の高さまで床と水平になるように上げます。
③両手を床と水平に保ったまま体を左右に捻ります。
 片側にひねって元の位置に戻す、この動作に8秒かけてゆっくりと行います。
回数:左右に2回ずつ

腹部・腰背部④.JPG

取材協力:

ライフケア彩り

札幌市中央区南12条西8丁目3-25 アズーリガーデン128-2階

TEL:011-522-6440

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