嬉野雅道連載企画「ぺのおじさん 鯨森惣七のダラララーな日々」

もくじ

第2回 おじさんは、いまだに正体不明なのだ

おじさんは、昼ごはんをご馳走してくれた。

うれしー、カレー好きでしょ。
好き。
カレー作るから。
え?これカレーになるの?
そう。

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でも、ゴーヤ入ってるよ。
そう。
さつま揚げ、入ってるじゃない。
そう。
それになによこれ?
だいこん。

―心配になってちょっとつまみ食いしてみる―

あぁ、カレーだ。食べるとこれカレーだね。
そうでしょ。
美味いね。
そういうこと。

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おじさんは、手馴れた感じで、たまねぎをスライスして、
フライパンに放り投げて炒め始めた。

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きつね色になるまで炒めたら、
カレー粉を割って、他社のカレー粉も入れてブレンドして。

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フライパンに薬缶の水を入れて、

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煮立ってきたら

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煮立ったその汁をカレー粉にかけてボールの中で少しずつ溶かし始める。
いきなりカレー粉をフライパンに入れたりはしない。

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こういった手間を惜しんではいけないらしい。

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カレー粉が溶けたら、炊き込んだ具材と一緒にフライパンに入れて煮たたせて。

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味見をすると、

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うん、うまい。
そういえば、おじさんは、どっかのタイミングで香辛料も入れていた。

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出来た!くじら流、お昼のカレー。

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ごはんは?
炊けてる。
なるほど炊飯器に十六穀米が炊き上がっていて、

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これを、お皿に盛ってカレーをかけると出来上がり。

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いただきます!

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店長、おめぇ、ずいぶん大盛りだなぁ。
でもみんなアッサリ食べて。

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うまかった!ごちそうさまでした!
食器洗いは店長さんがしてくれました。

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うれしー、おれの昔の写真見る?
あぁ、若い鯨森?
そう。
見る見る。

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これだよ。
誰これ?
おれ。

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これもかい?
これもおれ。
いゃぁ悪そう。
そうだね。
危険な匂いがするよこの男は。

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いやぁ悪い。
ふふふ(^^)

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でも、この男さぁ、結局、好い男っぽくねぇか?みんな。

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これ、マフィアか?マフィアだろ。

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バイクにまたがっちゃって、してまた、ずいぶんと目つきの荒々しい若者だよね。
ふふふ(^^)
この男はあれじゃない?母性本能にどっか刺激を与えそうじゃない?もてた?
もてない。
ほんとかぁ?
おれの目つきを怖がって誰も寄り付かなかった。
誰も寄りつかなかったって、おじさん、まんなかにいるじゃん。

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これだって野球チームのキャプテンみたいに、まんなかにいるし。

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打ったら、すんごいかっ飛ばしそうな身体だしねぇ。

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どっかナルシストだし。おじさん、じゅうぶん人気者じゃないよ。

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これ。
誰これ?
おれ。
違うでしょ。良いとこの子でしょ、これ。
おれ。
そうなの?

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これも。
どれ。
後ろのまんなか。

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こいつ?  そう。
目立たなさそうなさぁ、大人しそうな子だよ、これ。
そうだね。
これおじさんかい?
そう。
これが、このあと、なんでこうなるの?

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なんなのよ、このギャップは。この子の人生、いったいこのあと何があったっていうのよ。

と、やけに気になる、おじさんの人生のなぞを残して、本日はこれまで。
また次回。

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