北海道テレビ:HTB online 医TV

2018年11月14日15時44分

著者名:HTB医pedia編集部

~「紫外線と皮膚疾患」① 紫外線の皮膚への影響と対策~

  

<今回のテーマ>
「紫外線と皮膚疾患」
気象庁の紫外線に関する定点調査によると、札幌市は2005年と2015年を比較すると約3.5%紫外線の量が増加しているということです。今回は、紫外線の皮膚への影響と対策と題して、紫外線が皮膚の老化や皮膚がん等にどのように関係しているかと共にその対策について北海道医療センター皮膚科の廣﨑邦紀医長にお話しをお聞きしました。


<紫外線の皮膚への影響>
紫外線にはUV-A・UV-B・UV-Cというものがあって、主にUV-A・UV-Bが皮膚の老化や皮膚疾患に関わってくると言われています。
UV-Aの紫外線に長い時間あたると皮膚の真皮の膠原繊維(コラーゲン)が変性して、皮膚の弾力を失わせてシワやたるみが出てくると考えられます。

UV-Bに当たると日焼けの反応で皮膚が赤くなります。そして時間が経つとサンタンと言って色素が黒ずんできます。
これは表皮の一番下にある色素細胞メラノサイトでメラニンが産生されることによって黒くなることを言います。
新陳代謝が落ちると黒さがなかなか取れないという現象が起こりシミになります。


<目から入る紫外線の影響>
皮膚のシミは紫外線が目に入ることによっても起こります。
脳は目に紫外線が入るとメラニンを作るように指示するので、サングラスなどで目に紫外線が入らないようにすることが大切です。


<皮膚がんについて>
皮膚癌は短期的なものでなくて、長年紫外線(UV-B)に当たることによって皮膚の表皮のDNAに影響して悪性化のシグナルが生じてくると考えられています。
紫外線が原因となって起こる皮膚がんは、日光角化症・有棘細胞がん・基底細胞がん・悪性黒色腫といったものがあります。
昔は日に焼くことが大事と言われていましたけれども今はむしろ日にはあまり当たらない方がいいと考えられています。日に当たるときは日焼け止めクリームやサングラス、日傘などを使ってなるべく直射日光に長時間当たらないようにした方がいいと言われています。

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