北海道テレビ:HTB online 医TV

2018年11月14日16時36分

著者名:HTB医pedia編集部

~「紫外線と皮膚疾患」③ 基底細胞がんと悪性黒色腫(メラノーマ)~

  

<今回のテーマ>
「紫外線と皮膚疾患」
日本人の皮膚がんのなかで最も発症者が多い「基底細胞がん」と近年日本人に増加傾向にある「悪性黒色腫(メラノーマ)」について考えます。紫外線が「基底細胞がん」や「悪性黒色腫(メラノーマ)」の発症にどのように関与しているかとともに診断、治療、予防策等について北海道医療センター皮膚科の廣﨑邦紀医長にお話しをお聞きしました。


<皮膚がんを引き起こす紫外線とは...>
紫外線にはUV-A・UV-B・UV-Cというものがあって、UV-Bが皮膚がんに関わっていると言われています。UV-BはUV-Aに比べて浅いところで止まる波長の光です。
皮膚がんはUV-Bに長年当たることによって皮膚も表皮細胞のDNAに影響して、DNAの修復が障害されることによって悪性化のシグナルが生じてくると言われています。


<基底細胞がんの診断と治療>
基底細胞がんは若い頃に紫外線の大量暴露(日焼けによる熱傷)によってやけどのような状況になることがリスクになると言われています。
ゆっくり増大していって、放置していると骨にまで達する場合がありますが、基本的に転移を起こさないという特徴があります。
診断はダーモスコピーという拡大鏡のようなもので診断することができます。治療は手術が第一選択になります。


<悪性黒色腫(メラノーマ)の診断と治療>
悪性黒色腫(メラノーマ)に関しては、比較的早期から転移などを起こしやすい悪性度の高い腫瘍であると考えられます。紫外線が関わってくるタイプもありますが、日本人などは手や足の刺激の多い部分、日光とは関係ない部分の末端黒子型というものが多くなっています。
小さい物に関して言うとほくろと見間違う場合もあります。今までなかったところにほくろのようなものができて、それが大きくなってきているということがあった場合は、受診して調べてもらった方がいいと思います。


<対策>
高齢になって発症するのは、小さい頃から長年の蓄積になりますので子供の頃から日に当たるときは日に当たらないように、日焼け止めクリームやサングラス、日傘などを使ってなるべく直射日光に長時間当たらないようにした方がいいと言われています。

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