北海道テレビ:HTB online 医TV

2019年09月02日14時52分

著者名:HTB医pedia編集部

医療法人社団北腎会 坂泌尿器科病院③ 加齢とともに増加する「前立腺肥大症」 

  

<今回のテーマ>

今回の「医TV」は、昨今、増加傾向にある「前立腺肥大症」に対して、肥大した前立腺をレーザーで核出する「HoLEP治療」に取り組む「医療法人社団北腎会 坂泌尿器科病院」の理事長・院長 坂丈敏さんにお話を伺います。

<「前立腺肥大症」とは>

「前立腺」は、膀胱に下に尿道を取り囲むように有り、男性生殖器の一部として精子の保護や運動を助ける前立腺液を分泌する働きがあります。「前立腺肥大症」とは、「前立腺」の内腺組織が肥大することで、尿道を圧迫し、おしっこが出にくい、きれが悪い、残尿感が有る等の排尿症状を引き起こす病気です。
「前立腺肥大症」の原因は、加齢による男性ホルモンの減少や肉食を中心とした食生活などによるものとされていますが、加齢と共に増加する傾向にあり、50歳以上の男性の約5人に1人、80歳以上の男性の約2人に1人の割合で発症しています。

<「前立腺肥大症」に対しての「HoLEP治療」>

「医療法人社団北腎会 坂泌尿器科病院」では「前立腺肥大症」の治療について、従来の薬物療法や外科的治療の「TURP(経尿道的前立腺切除術)」に加えて、患者さんの負担軽減を目指した外科的治療、「HoLEP治療(ホルミウムレーザーによる前立腺核出術)」を行っています。「HoLEP治療」は、肥大した前立腺にホルミウムレーザーを照射し、内腺をくり抜くことで尿道の圧迫を取り除き、おしっこが出にくいといった症状を改善させる手術で、薬物療法で効果が無い場合や、排尿後の残尿が100ml以上の場合、また、排尿が出来ない場合や腎機能障害と診断されたときに検討の上行われます。

<「前立腺肥大症」と「前立腺がん」>

「おしっこが出にくい」、「きれが悪い」などの排尿障害は、「前立腺肥大症」である可能性が有ると共に、「前立腺がん」でもみられる共通の症状です。50歳以上の男性で排尿障害のある方は、「前立腺肥大症」、「前立腺がん」のいずれかの可能性もございますので、1年に1回は血液中にある前立腺に特異的なたんぱく質の一種、「PSA」を採血によって検査する「PSA検査」を受けることを心がけてください。

取材協力:
医療法人社団北腎会 坂泌尿器科病院
札幌市札幌市北区北30 条西14 丁目3-1
TEL 011-709-1212
http://saka-uro.or.jp/

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