北海道テレビ:HTB online 医TV

2021年08月20日14時48分

著者名:HTB医pedia編集部

愛心メモリアル病院・人工透析内科 「慢性腎不全の病態に即した血液透析」

  

<今回のテーマ>

今回の「医TV」は、慢性腎不全の患者さんの病態に即した血液透析ができるように、透析液のカルシウム濃度を二系統に分けて行う「愛心メモリアル病院・人工透析内科」での治療について、同病院同科透析部長の古川一典さんにお話を伺います。

<愛心メモリアル病院が行っている血液透析>

糖尿病腎症、腎硬化症など動脈硬化が原因となって慢性腎不全となり、透析治療を必要とする患者さんが増えています。そのような患者さんに対しての血液透析は、腎臓の役割を担うダイアライザーというフィルターの中に、透析液を循環させ、血液中の老廃物を除去するために行われます。
「愛心メモリアル病院」が現在行っている血液透析は、慢性腎不全の患者さんの血液中の血清カルシウム濃度が血圧の高低によって、患者さんごとに異なる為、カルシウム濃度を二つに分けた形で透析を行っています。同病院が行う、血液透析を患者さんに会わせて、同じフロア内で二系統を行っているのは全国の病院の中でも珍しい取り組みです。同病院の血液透析は週3回受ける必要が有りますが、二系統の透析を行うことで、慢性腎不全の患者さんの病態に即した透析治療が可能となっています。

<血液透析患者に多い閉塞性動脈硬化症などへの対応>

血液透析を受ける患者さんに多いのが閉塞性動脈硬化症です。閉塞性動脈硬化症が進行すると、足の血管の閉塞が起こりやすくなります。そこで、「愛心メモリアル病院」では、患者さんの足に対するケア(フットケア)が重要になることから、フットケアに習熟した看護師が、フットケアの際に何か気付くことがあれば、心臓血管外科の医師に診てもらうという体制を整えています。


取材協力:
社会医療法人社団愛心館 愛心メモリアル病院
札幌市東区北27条東1丁目1-15
TEL 011-752-3535
https://aishinmemorial-hp.or.jp/