北海道テレビ:HTB online 医TV

2017年07月26日20時41分

著者名:HTB医pedia編集部

前立腺肥大症に対するHoLEP(ホーレップ)治療

  

男性で加齢とともに、トイレに行く回数が増えた、おしっこの勢いがなくなった、いきまないとおしっこが出ない、など排尿障害の症状を感じている方の多くが、「前立腺肥大症」と自己診断し、医療機関を受診していません。前立腺は尿道を取り囲んでいる臓器であることから、排尿障害は「前立腺肥大症」の症状でもありますが、「前立腺がん」の症状でもあります。「前立腺肥大症」と自己診断することは大変危険です。必ず医療機関を受診し確定診断を受けてください。

「前立腺肥大症」は、前立腺の内腺に良性の腫瘍ができて前立腺が肥大し、尿道を圧迫することで、トイレに行く回数が多くなり、おしっこの勢いがなくなるなどの排尿障害を起こします。
これらの排尿障害の症状は悪性の「前立腺がん」の症状でもあり、多くの症例で「前立腺肥大症」と「前立腺がん」が併せて起きています。「前立腺肥大症」は死亡する病気ではありませんが、「前立腺がん」は死亡する可能性のある病気です。排尿障害がみられた時には、「前立腺肥大症」によるものか、「前立腺がん」によるものか、を判別する必要があります。

「前立腺肥大症」と確定した場合には、「HoLEP(ホーレップ)」といわれるレーザーで、肥大した内腺をくりぬき、尿道の圧迫を解除することで排尿障害は劇的に改善します。

「前立腺がん」は、前立腺の外腺にできた悪性の腫瘍が大きくなり、尿道を圧迫して排尿障害が起きます。症状は「前立腺肥大症」、「前立腺がん」共に排尿障害は同じ症状ですが、「前立腺がん」が進行した場合には血尿などの症状もみられます。「前立腺がん」は血液検査で「PSA」といわれる前立腺がんの特異抗原を調べることで「がん」であるか否かの判定が可能です。「前立腺がん」は前立腺の被膜内に限定されているものであれば根治が可能ですし、再発したとしても治療の選択肢も多く、根治が期待できます。50歳を過ぎたら毎年、「PSA検査」を受けることが大切です。

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