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2017年12月21日16時20分

著者名:HTB医pedia編集部

シニアのミカタ 中高年から急増! 尿トラブル♯1

  

40歳以上の8人に1人が自分の意志とは関係なく膀胱が勝手に収縮する「過活動膀胱(かかつどうぼうこう)」だと言われています。 今回は、坂泌尿器科病院 医師 加藤裕司先生に解説をいただきました。
トイレが近い、急に強い尿意を催す、我慢できずに漏れてしまうなどの症状がある場合に「過活動膀胱(かかつどうぼうこう)」と疑われます。  尿道が短い女性に尿トラブルが起こりやすいのは事実ですが、50代以上になると男性の方が多くなります。 これは男性特有の前立腺が加齢と共に肥大するためなのです。
過活動膀胱の原因は特定できないことが多いのですが、一つの要因として「加齢」が挙げられます。
年齢とともに膀胱の筋肉・神経・血管が弱くなるなどして障害が出ると考えられています。 また脳の血管の病気などで神経障害が発生して過活動膀胱になるとも考えられています。
【自覚症状】
トイレが近くなった・我慢できなくなった、など→恥ずかしがらずに泌尿器科の専門医にかかりましょう。
【過活動膀胱症状質問票】
・ 朝起きた時から寝る時までに何回くらい尿をしましたか                   
・ 夜寝てから朝起きるまでに何回くらい尿をするために起きましたか
・ 急に尿がしたくなり我慢が難しいことがありましたか (重要項目)
・ 急に尿がしたくなり我慢できずに尿をもらすことがありましたか
詳しく知りたいという方は、インターネットで「過活動膀胱」で検索していただくと、質問シートを入手できます。

病院での検査はほとんどが「問診」「尿検査」、他の検査として「残尿を計測」「腹部エコー検査」などもあり、
よほど症状が進んでいない限り、飲み薬で改善が期待できる病気です。(ただし早めに受診することが大切)。

【個人で出来る膀胱訓練】
尿を催した時にすぐにトイレに行かないで一旦我慢をし、少し時間が経ってから行く。 まずは5分我慢し慣れてきたら無理をしない程度に10分、30分と時間を延ばしていく。 また、骨盤低筋の尿を我慢する括約筋(かつやくきん)が鍛えられて症状が治まる場合がある。
水分を取ることは気にしなくても良いが、カフェインを多く含んでいる飲み物は取り過ぎないようにしてください。