北海道テレビ:HTB online 医TV

2018年04月05日10時14分

著者名:HTB医pedia編集部

~学校におけるがん教育について考える~

  

<今回のテーマ>

日本は世界一のがん大国と呼ばれています。
男性では三人に一人
女性では二人に一人
が生涯のうちにがんに罹患するとのデータも発表されています。
さらに、世界の先進国で、がん死亡が増え続けているのは日本だけなのです。
その背景にあるのは、日本人ががんについてよく理解していないということ。
今回は、神奈川県がん教育協議会座長の中川恵一先生に、学校におけるがん教育の重要性について解説して頂きました。

<がん教育をあたりまえに>

2017年3月
中学校学習指導要領「保健体育」でがん教育の実施が明記されました。
今後、小学校、高校でもがん教育の実施が決まっていて、近く明記されるということです。

【がん教育の目標】

・がんについて正しく理解できるようにする
・健康と命の大切さについて主体的に考えることが出来るようにする

【がん教育の具体的課題】

・がんに関する疫学など
・一次予防(がん予防)
・二次予防(がん検診)
・がんの治療法
・治療における緩和ケア
・がん患者への理解と共生

<学校におけるがん教育で期待される効果>

学校でがん教育を受けた子供は、家に帰り、家族に話をします。
結果的に、定期的に講演を行っている市や町では親世代のがん検診の受診率が上がり、喫煙率が下がるという現象も起きています。
また、充実したがん教育によって、がん教育を受けた子どもたちが大人になった時のがん検診の受診率向上などが期待されています。