2018年05月19日15時33分
女性ホルモンの低下による骨粗しょう症
<今回のテーマ>
今回は卵巣から分泌されるエストロゲンの低下による骨粗しょう症について、原因や予防法、治療法について「はやしたくみ女性クリニック 林巧医師」にお話を伺いました。
<エストロゲンの低下と骨粗しょう症>
エストロゲンというのは新しい骨を作ったり、古くなった骨を壊したりのバランスを整えるホルモンです。そのエストロゲンが低下してくると、骨を壊してしまう方が優位に進んでしまうので、骨密度が低下していきます。女性の場合、閉経後の10年間で二割落ちると言われています。
【骨粗しょう症の主な症状】
・身長が以前より低くなった
・背中や腰が曲がってきた
・背中や腰に痛みを感じる
【骨粗しょう症の診断】
上記のような症状がある場合には、骨密度測定により骨を構成しているミネラルの量(骨量)を測り、骨の強度を調べます。
骨密度を図るのはとても大切なことで、生理不順が出てくるような時に一度自分の基礎値を知っておくのをおすすめします。
【骨粗しょう予防の主なポイント】
■食事
カルシウムやビタミンDの多い食品の摂取
■日光浴(一日約30分)
体内でビタミンDを生成しカルシウムの吸収を助ける
■適度な運動
スクワットなどで骨に負担をかけ、骨強度を高める
【骨粗しょう症の治療】
・骨が壊れるのを抑える(ビスホスホネート)・骨が作られるのを補う(副甲状腺ホルモン剤)
・骨に不足している栄養素を補う(活性型ビタミンD3 カルシウム剤)
・女性ホルモン(エストロゲン)を投与することで骨が壊れるのを抑える
■林巧先生
「骨粗しょう症の症状に気付いた場合は、婦人科、女性内科などのクリニックを受診することをおすすめします。」

