北海道テレビ:HTB online 医TV

2018年06月27日14時05分

著者名:HTB医pedia編集部

~5月病&認知症~

  

<今回のテーマ>

今回は、5月に増えるあの病気です。入学した学校や、入社した会社に馴染めないということで、発症してしまう心の病気、「5月病」。そして5月頃から顕在化しやすい「認知症」について、「ときわ病院 宮澤仁朗医師」にお話を伺いました。

<5月病の原因と対処法>

■宮澤先生インタビュー
Q5月には5月病が増えますか?
「入学をしたり就職をしたり4月は緊張して意欲的に頑張る時期。その中で心身が徐々に
疲れが溜まってきて、ゴールデンウィークという長期の休みで緊張の糸が切れてしまう。
4月と同じテンションを維持できない。
5月になって張り詰めた気持ちになれないという事から、5月病になってくる。」
Q5月病への対処法は?
「5月病と感じた時はなるべく張り切らない、一生懸命頑張らないこと。悩みがあれば、周りの人にこういった辛いことがあるというのを吐き出すだけで自身の気持ちが整理出来て改善すると言われている。そういう方がいなければメンタルクリニックとか精神科病院に相談しても良い。」

頑張りすぎないで、読書や、スポーツなど楽しめる趣味を持つことが予防になります。

<5月に顕在化する認知症>

Qどうして5月に顕在化するのか?
■宮澤先生インタビュー
「春は寒暖の気温差が激しくなると言われている。そのことが心身に大きなストレスとなってくる。春になって自律神経失調症に伴って記憶障害とかアルツハイマーの症状が顕在化すると言われている。」

<認知症の家族を持つ人へのアドバイス>

■宮澤先生
「認知症の方を介護している方の4人に1人は鬱病の反応があると言われています。
一生懸命介護をするのはもちろんだが、1人で頑張ろうとしないこと。上手に人の手を借りてもらいたい。介護保険を使って、デイサービスやショートステイという制度を有効活用してもらえればと思います。」

<認知症のこれからと予防方法>

■宮澤先生
「今までは、対処療法だったが、これからは予防医学に向かっていく。アルツハイマーになるかどうかを見つけて、今後、まだ、安全性は確立されていないが、ワクチン療法でアルツハイマーの発症を未然に防ぐ。それが、今後のアルツハイマーに関するトレンドになってくると思う。」
ワクチン療法による予防医学が実現するのは、早くても10年以上はかかるとの事です。
【すぐに出来る認知症の予防方法】
①顔をつき合わせて話をする
脳に非常に良い刺激を与えます。
②有酸素運動
ウォーキングのような少し汗ばむ運動を。+αでしりとりを同時に行って、脳を刺激すると◎
③分からない事があってもすぐにスマートフォンで調べようとしない
思い出そうと努力をすることも脳にとって、大切です。

まずは、ご家族が認知症かもしれないと思ったら脳神経外科、精神科、あるいは物忘れ外来など専門の医師を受診しましょう。