北海道テレビ:HTB online 医TV

2018年11月15日14時50分

著者名:HTB医pedia編集部

~「高血圧」② 高血圧の合併症について考える~

  

<今回のテーマ>
今回のテーマは「高血圧」。自覚症状がないことからサイレントキラー(忍び寄る殺人者)といわれる高血圧の合併症について考えます。厚生労働省の患者調査によれば高血圧患者は約1010万人と推計され、医療機関を受診し治療を受けているのは68万人で、約942万人は「高血圧を自覚していない」もしくは「高血圧を指摘されていても自覚症状がないことから医療機関を受診していない」と言われています。
死に至る危険性の高い高血圧が引き起こす合併症とその対策について「特定非営利活動法人 日本高血圧協会」の島本和明理事長にお話しを伺いました。


<高血圧とは>
血圧というのは血液が流れる時、血管を内側から圧迫していくこの圧力のことを血圧と言います。一般に家庭で測定した血圧で収縮期血圧(上の血圧)135、拡張期血圧(下の血圧)85以上が高血圧となります。
病院に行くと血圧は緊張で上がりますので上の血圧が140、下の血圧が90以上が高血圧と定義されています。


<高血圧が引き起こす合併症>
血圧が高いだけでは普通症状はありません。それが10年20年30年と高い血圧が続くことによって血管の障害が出てきます。代表的なものは動脈硬化です。その結果脳卒中・心筋梗塞・心不全・動脈瘤破裂など怖い病気が出てきます。
また腎臓の血管でこれが起きると透析をしなければいけないような重篤な病気、腎硬化症になってしまうこともあります。


<高血圧による合併症を予防するために...>
合併症を予防するためには血圧の厳格な管理これに尽きると思います。そのためには生活習慣の改善です。それで血圧が管理できないときは、薬を使わざるを得ません。
ただ治療を受けてもなかなか血圧が下がらない場合には、睡眠時無呼吸症候群とかに二次性高血圧というものも含まれているので、血圧が下がりにくい場合は専門医の診察を受けることも考えて頂ければと思います。


オムロンヘルスケアの1万人実態調査によれば、約3人に1人が健康診断で血圧が高めと指摘されたことがあると回答しています
高血圧を早期発見するためにも家庭血圧の測定を心がけましょう。

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