北海道テレビ:HTB online 医TV

2021年03月03日17時46分

著者名:HTB医pedia編集部

特集企画「食生活と疾病」 高血圧を予防する栄養成分

  

<今回のテーマ>

今日の医TVは、「食生活と疾病」と題して高血圧を予防する栄養成分について考えます。

<高血圧の原因>

高血圧の原因は加齢・肥満・ストレス・食事や運動の習慣からくる肥満などがありますが、一番の原因は塩分の過剰摂取です。

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<塩分を過剰摂取した場合の血圧調整メカニズム>

塩分を過剰に摂取すると、血液中の塩分濃度が高くなって血圧が上昇します。
その余分な塩分を外に排泄しようとして、細胞中からカリウムが放出され、余分なナトリウムと結びついて尿中に排出されます。
ですから、カリウムの摂取が少ないと塩分を排出する能力が低くなります。

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<カリウムの高血圧に対する効果と推奨される摂取量>

カリウムの高血圧に対する効果として1日のカリウム摂取量が3,510ミリグラム以上ですと、脳卒中リスクが24%低下するという、WHOのデータが出ています。
ただし、腎機能が低下している方がカリウムを摂取する際には注意が必要です。

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<カリウムが多く含まれる食品と効果的な摂取方法>

カリウムは、野菜や果物・イモ類などに多く含まれています。
100g あたりそれぞれ、ほうれん草は690mg、にらは510mg、バナナは360mg、イチゴは170mg含まれています。
カリウムは水に溶ける性質があり、ゆでたり水にさらしたりすると減少してしまいますので生で食べるのが効果的です。

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<カリウムを多く含む「にら」の調理例>

にらはカリウムが多い食品ですが、刻むとアリシンというにおい成分が発生し、それが血液サラサラ効果があるといわれています。
ポン酢しょうゆに刻んだにらを入れたにらポン酢を、湯豆腐やしゃぶしゃぶのつけだれとしていただきますと香り成分が薬味にもなります。
美味しく食べられて、動脈硬化の予防にも効果的な食材です。

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湯豆腐やしゃぶしゃぶなどのつけだれに最適な
「にらポン酢」(2人分)レシピ
〇にら 1/2束(約50g)
〇ポン酢しょうゆ 1/2がップ(100ml)
〇にらをみじん切りにしポン酢しょうゆに混ぜる


※にらには強い殺菌効果があるので食べ過ぎには注意が必要です。

取材協力

JCHO北海道病院

札幌市豊平区中の島1条8丁目3-18
TEL 011-831-5151

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