北海道テレビ:HTB online 医TV

2018年11月15日14時59分

著者名:HTB医pedia編集部

~「高血圧」③ 高血圧を改善する生活習慣と治療について考える~

  

<今回のテーマ>
今回のテーマは「高血圧」。
自覚症状がなくサイレントキラー(忍び寄る殺人者)といわれる高血圧を改善する生活習慣と治療について「特定非営利活動法人 日本高血圧協会」の島本和明理事長にお話しを伺いました。


<高血圧とは>
血圧というのは血液が流れる時、血管を内側から圧迫していくこの圧力のことを血圧と言います。一般に家庭で測定した血圧で収縮期血圧(上の血圧)135、拡張期血圧(下の血圧)85以上が高血圧となります。
病院に行くと血圧は緊張で上がりますので上の血圧が140、下の血圧90以上が高血圧と定義されています。


<高血圧を改善するためには...>
高血圧と言われる方のほぼ9割は本態性高血圧、つまり生活習慣などに起因する家族性の高血圧なのです。改善するためにまず第一にやることは生活習慣の改善です。
日本人は特に食塩が大好きな民族です。厚生労働省は男性で8g以下、女性は7g以下、そして高血圧患者は6g以下を目指してほしいと言っております。
それと併せて野菜や果物でカリウムも多く摂ることが大事です。また太っている方は食事療法・運動療法で体重を減らすこと、お酒の飲み過ぎの方は適正量を心がけていただきたい。
タバコに関しては全面的に禁煙していただきたいということが大事なことだと思います。


<高血圧の治療で大事なこと>
最近高血圧の治療で非常に重要と言われていることに「コンコーダンス」というものがあります。これは医師と患者がパートナーとなって医療情報を共有し治療効果を高めることを言います。そのためには家庭での血圧をよく見ながら降圧目標を達成していくようにしていくということが合併症を予防するために大事です。それに尽きると思っています。


オムロンヘルスケアの1万人実態調査によれば、約3人に1人が健康診断で血圧が高めと指摘されたことがあると回答しています。
高血圧を早期発見し合併症を予防するためにも家庭血圧の測定を心がけましょう。

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