北海道テレビ:HTB online 医TV

2020年06月16日16時13分

著者名:HTB医pedia編集部

正しく理解しよう「新型コロナ」 ② 新型コロナウイルス感染症の症状と重症化の要因

  

「医TV」は5月から6回のシリーズで、「正しく理解しよう新型コロナ」と題して新型コロナにウイルス感染症について解説しています。
第2回目となる今回は、「新型コロナウイルス感染症の症状と重症化の要因」について 医師の資格を持ち、感染症対策にあたる札幌市保健所感染症担当部長の山口亮さんにお話を伺いました。

<新型コロナウイルス感染症の症状>


コロナウイルスは風邪を引き起こすタイプのウイルスですので、新型とはいえ同じように風邪のような症状が出ている方が多いです。
熱や咳が出るなどの症状や、最近は味覚障害を訴える方もいます。
普通の風邪と比べると、微熱であったとしても発熱が続く傾向があるように感じます。
ただ札幌市の症例を見てみますと、濃厚接触者の方で陽性と判定された方の中にはまったく症状のない方もいらっしゃいます。

一般的なイメージでいうと、風邪のような症状の方のことを軽症と診断していまして、全体の8割以上の方が軽症で済んでいます。
全体の10%程の方が中等症、全体の10%程の方が人工呼吸器が必要と考えています。

<重症化につながる要因とは>


・糖尿病の血糖コントロールがあまりよくない
・喫煙者やCOPDという閉塞性の肺の疾患がある
・高血圧などの生活習慣病に起因した心臓病や腎臓病の疾患がある
などが「新型コロナ」の重症化につながる要因と考えられるため、日常から生活習慣病のコントロールをしっかりしておくことが重要と考えています。

<新型コロナ」PCR検査の対象>


コロナウイルスの検査は、医師がコロナウイルス感染症を疑った方に対して検査をするということが原則になります。
感染が疑われるのは発熱が続いているとき、高熱や息苦しさ、強い倦怠感があるときなどです。基礎疾患がある方や妊婦などは、軽い症状でも実施を検討しています。濃厚接触者で健康観察中に症状が表れた方は、帰国者・接触者外来に案内をしてPCR検査を受けていただいています。発熱や咳など風邪に似た症状がみられた場合には、医療関係者への感染を防ぐためにも、事前にかかりつけ医や帰国者・接触者相談センターに電話で連絡し指示を受けてから受診することが大切です。

取材協力:
札幌市保健所
札幌市中央区大通西19丁目WEST19ビル3F
011-622-5199
https://www.city.sapporo.jp/

新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html

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