北海道テレビ:HTB online 医TV

2018年11月20日10時56分

著者名:HTB医pedia編集部

~「インフルエンザ」③ インフルエンザの診断と治療について考える~

  

<今回のテーマ>
今回のテーマは秋から冬にかけて流行する「インフルエンザ」です。
高熱が出ても発症後12時間はウイルス量が少なく迅速診断でも判定が難しいと言われていますが、インフルエンザの診断方法とともに、抗インフルエンザ薬による治療と治療時における注意点について「札幌市保健所感染症総合対策課」の古澤 弥さんにお話を伺いました。


<インフルエンザの原因と感染経路>
インフルエンザは寒い時期、そして乾燥している時期に流行しやすい感染症で、主に流行するものはA型B型の2種類です。感染経路は、くしゃみや咳の飛沫を吸うことですが、感染発症している方がくしゃみをした手でドアノブなどいろんなところに触れ、そこに触れてしまう接触感染も多くあります。


<インフルエンザの症状>
一般的には数日間高熱が出ることが特長です。
そのあと呼吸器症状(咳・鼻水・喉の痛み)、全身症状(関節痛・頭痛)などが出てきます。


<インフルエンザの診断>
インフルエンザには迅速検査というものがありますが、発症した直後には体の中のウイルス量が不十分なので正確な判断ができません。熱が出てから12時間、出来れば24時間以降に陽性を確認することが必要だと思います。


<インフルエンザの治療>
インフルエンザには抗インフルエンザ薬という薬があり、発症から48時間以内に薬を使うことで重症化の予防ができると言われています。
以前はタミフルという薬が、異常行動に関連するのではないかと言われていて、10代の方々には投与を控えるという形を取っていましたが、最近のデータではその他の抗インフルエンザを含めて異常行動との関連性は確認できないとされています。
ただインフルエンザは高熱が出るので、熱せん妄により異常行動が現れることがあるので、保護者方はお子さんの行動をしっかり見守ることが重要かと思います。

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